
◆上研磨済
◆超豪壮刀、特に茎の長さ24cm(約8寸)が特徴です。通常このお刀のように定寸の場合茎の長さは21cm程度(約7寸)です。
お刀の弱点は柄の弱さですが茎を通常より長くすることで、その弱さを克服しています。また豪壮刀ですが手持ちを良くするのにも
貢献しています。
◆また目釘も寸法のあった煤竹を煤で変色した部分を最大限残したものです。
切羽周辺も良く調整されており鍔付近のガタはありません。
◆上研磨済の刀身は錆や目視できる刃こぼれはありません。よく切れます。もちろん刃切、しなえもございません。
◆以上のことから抜刀・試し切りにもすぐに不安なく使っていただけます。鑑賞にも最高です。
(2025年 11月 19日 14時 47分 追加)※鍔は良く鍛えられた鉄製、柄頭・柄縁も鉄製(わずかな銀合金)、鞘の尻も鉄製で猪目があり武用一徹の拵えです。鞘の鯉口付近もガタ
破損ありません。全体的に破損・傷の無い良好でしっかりした状態の鞘です。
柄巻も新規に巻直してあり気持ちよく使っていただけます。
(2025年 11月 21日 19時 11分 追加)※珍しい資料が出てきました。かつての「ナイフマガジン」で当時の刃物熱処理の権威である尾上卓生(お名前・漢字少し怪しい、
間違っていたらお詫び致します)氏は業界で切断鬼と言われていたそうで数多くのお刀の断面図を残しておられます。
各部の硬さを硬・中硬・柔で三段階で分けて示しどうしてお刀が折れないかが分かる資料。内容としては21種類
1,①割り鋼 捲り③鋼伏せ(一般的、十分な性能)④三枚合わせ⑤五枚合わせ⑥七枚合わせ⑦八枚合わせ(村雨、祐定)
⑧九枚合わせ(国光)⑨本三枚:和泉守兼定が有名※その断面図ではありません。⑩折り返し三枚⑪四方詰め※諸説ありますが
もっとも高度で合理的と言われる造りこみで日本刀歴史上数名しかできなかったと言われます。源清麻呂、現代刀匠の大野兼正
⑫関兼元の組み合わせ⑬秋広⑭信国⑮備前春元⑯三善長道(四方詰めより更に高度⑰備前佑永⑱備前康光⑲高橋信夫
⑳ 備前忠吉、金剛兵衛盛高
上記は実際に切断されたもので各刀匠が必ずその造りこみをしていたとは限りません。
◆いずれも各刀匠の執念に基づく創意工夫が盛り込まれています。造りこみによっては十数種類の組み合わせがあり驚くべき複雑
な構造もあります。
2,古備前(伝無名)の断面図、断面マクロのカラー写真とその炭素含有率分布図
3.松原龍平刀匠(銘秀宗)の本三枚の断面マクロのカラー写真とその炭素含有率分布図
4.大野兼正刀匠の大刀の断面マクロのカラー写真100倍、400倍とその硬さ分布図解なんと刃先の最高硬度はHRC65.8にまで達して
います。通常HRC60程度が多い中大野刀匠の力量の高さが伺えます。
その断面マクロのカラー写真とその炭素含有率分布図
◆上記の資料のコピーを落札者様には無料で差し上げます。また別途お入り用の方は質問欄よりその旨をお伝えください。当方指定の
口座に1,000円をお振込み下さり返送用の封筒をご住所記載の上、追ってお知らせする当方の住所に送付ください。