
日本の染め・織りの伝統に出会える、感動的な一冊。立松和平著、「きもの紀行 ― 染め人織り人を訪ねて」です。家の光協会刊、読み易いソフトカバーです。定価2,200円(税別)。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容: 「自然の摂理を知った人が感性をこらし、惜しみなく手足を動かせば、無限の色や形を得ることができる」 加賀友禅、西陣織、黄八丈など、代表的な染め物の産地を立松和平が訪ね、匠の伝統を継承する染め職人たちを紹介する紀行エッセイ。美しいカラー写真は大倉舜二による撮影。着物の根本である農を探る「きもの風土記」も掲載する。作家・立松の取材に応じている人間国宝級の染織家の人々はいずれもすでに高齢であり、このような出会いと作品は奇跡的と形容しても良いであろう。
「人がはたらきかけなければ森羅万象はそのまま微動だにせず、何事もないのだが、自然の摂理を知った人が感性をこらし、惜しみなく手足を動かせば、無限の色や形を得ることができる」(本文より)
目次:
◇師は自然に在り 加賀友禅 ― 藤村加泉(石川県金沢市)
◇ますます華やいで 東京友禅 ― 荒井照太郎(東京都新宿区)
◇職人のことば 小紋中形 ― 野口汎(東京都八王子市)
◇人生を肯定する唐辛子 型絵染 ― 添田敏子(神奈川県横浜市)
◇昔のまんま 正藍冷染 ― 千葉よしの(宮城県栗駒町)
◇こころの流れ 紅型 ― 藤村玲子(沖縄県那覇市)
◇永遠の源氏物語 西陣織 ― 山口伊太郎(京都府京都市)
◇いい糸にいい色を 黄八丈 ― 山下八百子(東京都八丈町)
◇親から子への魂を受け継ぐ袴 精好仙台平 ― 甲田綏郎(宮城県仙台市)
◇神様が織った布 読谷山花織 ― 与那嶺貞(沖縄県読谷村)
そのほか
★著者、立松和平は1947年、栃木県宇都宮市生まれ。県立宇都宮高校を経て、早稲田大学政治経済学部卒。在学中に「自転車」で早稲田文学新人賞。卒業後、種々の職業を経験、故郷に戻って宇都宮市役所に勤務した。1980年「遠雷」で野間文芸新人賞、1993年『卵洗い』で坪田譲治文学賞、1997年『毒―風聞・田中正造』で毎日出版文化賞、2002年歌舞伎座上演「道元の月」台本で大谷竹次郎賞、『道元禅師』で2007年泉鏡花文学賞、2008年親鸞賞を受賞。行動派作家として知られ環境問題にも積極的に取り組み、徳島県で「川の学校」の講師も務めた。小説のほか紀行文、絵本、戯曲、など純文学作家としては異例なほど著書が多い。また近年は仏教への関心を深め、その方面のエッセイも多数ある。2010年、多臓器不全で死去(享年62)。大法輪連載中だった『良寛』と、書き下ろしの小説『白い河 風聞・田中正造』が未完の絶筆となった。
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