平成18年(2006)に、歴研から出版された『歴史研究』
一月号で、特集は「20世紀 日本人の遺書」である。特集以外
では、「織田信長と金銭戦争」は見事な切り口なので必読して
ほしい!
ちょうどこの年は、戦後70年の佳節を終えた翌年である。
かつて田中角栄は「私たち戦中派は、二度と悲惨で国民を塗炭
の苦しみに追いやる戦争を起こさせない。だが、私たちのあと
の戦争を知らない世代が国政を担うにようになった時が心配だ」
と、万感を込めて言い切った。
また、「勝者が敗者の歴史を塗り替える」というが東京裁判
はその典型であろう。もちろん、東條英機以下の戦争主導者に
は重大な罪があるのは認める。しかし、戦勝国はニュルンベル
グ裁判で、ナチスの元首脳部を全員死刑に処したことと同じよ
うに、日本の戦犯を扱っている。パール判事以下、良識ある判
事が主張したように、日本はナチスのような絶対全体主義のド
グマにははまっておらず、戦前、時の総理大臣も1~2年で交
代し、長期政権下のナチス政権とはちがい、冷静に判断すれば
「無期懲役が妥当で死刑には当たらない!」という正論は、連
合国によって退けられた。本書の中でも東京裁判の問題点と提
起されている・・・・。
【目次 特集記事】
●「祖父母の昔話と私の戦中・戦後体験」(横山忠弘)
●「大正昭和・次世代への詔書」(米山康彦)
●「東京裁判の問題点」(杉崎 巌)
●「島国根性を捨てよ!」(加藤 昇)
●「〝従軍慰安婦〟の従軍とはかけはなれた虚像である」(加藤卓雄)
●「LOVE・IN・SEOUL」(三段崎景貞)
【特集以外の記事】
●「織田信長と金銭戦争」(中川和久)
●「豊臣秀頼側室の出自について」(竹島平兵衛)
●「女帝否認論と女系懐疑論の問題点」(所 功)
●「生誕450年 近江武将 氏郷・且元・高虎」(横山高治)、他。
本の状態は、大切に保管していた美本に近い「上」である。神
経質な方は入札を御遠慮して下さい。送料はゆうパケット210
円です。