
自宅保管の品です。大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年劣化はございます。画像にもありますように、270ページ中、4ページの一部に薄い折り目がございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
映画制作の苦労談から、傑作映画の誕生秘話、メジャー映画での成功と落胆、撮影中の事故による悲劇など、「映画という、語るのも惜しい人の夢の実像」を追い続けてきた井筒和幸が、初めて詳らかにする“映画渡世”。
目次
語るのも惜しい人の夢の実像―まえがきにかえて
第1章 映画渡世―1975‐1980
第2章 ガキ以上―1981‐1986
第3章 映画渡世・シーズン2―1987‐1992
第4章 愚連隊未満―1993‐1996
あとがき―そして『ヒーローショー』へ―1997‐2010
登場する方々
黒澤明 長塚京三 吉永小百合 坂本龍一
田中絹代 若尾文子 竹中直人 ビートたけし
桑名晴子 仲村トオル 真田広之 佐藤浩市
安田成美 今井美樹 たけし軍団 今井美樹
深作欣二 桑田佳祐 大森一樹 柄本明 原田知世
澤井真一郎 渡辺典子 野村宏伸 溝口憲二
勝新太郎 田宮二郎 中曽根康弘 山下耕作
西城秀樹 石原軍団 つかこうへい 松田聖子
横山やすし 志穂美悦子 木の葉のこ 川上麻衣子
由利徹 光石研 ベンガル 中村有志 西川のりお
松田優作 丸山昇一 薬師丸ひろ子 赤川次郎 YMO スティービーワンダー 嶋大輔 横浜銀蝿
郷ひろみ 松方弘樹 高橋伴明 植木等 関根恵子
月亭可朝 篠田正浩 北野誠 上田正樹
風吹ジュン 三浦友和 美空ひばり 島田紳助
紳助竜介 黒田誠太郎 笑福亭仁鶴 明石家さんま
ザ ぼんち 木村政雄 中上健次 三上寛ほか多数
レビューより
井筒和幸監督が、1975年から1996年までの自分が撮ってきた映画について語り、その時々で見た映画について語る。 分かりやすい文体ではないので、読むのに少し苦労はあるが、とにかく多くのことを文章の中に埋め込んでいこうとしており、文章に熱気がある。常に映画界の現状に不満を抱き、その不満のはけ口を求めているかのような過激なコメントも多くあるが、それは映画を愛する井筒さんの一種の照れ隠しかもしれない。 出来たら、1996年以降の作品についてのこうしたエッセイも読んでみたい。
「映画を、ボクらは作家で見てきた。作家につきあってきたのだった。映画館が綺麗か汚いかで見てきた訳でもないし、アイドルを追いかけてきたのでもない」という文章にハっとさせられる。今、自分が監督で映画を観に行くのは、三池崇史、阪本順治、北野武、井筒和幸、キム・ギドク、ジョニー・トー、ぐらいか。そして、井筒監督が苦労して撮影したシーンを、勝プロの女性に編集で切られるエピソードを知り、編集を監督がしない方がいいなと改めて思った。現場を知る人が編集するとどうしても情が湧いてしまい、映画が冗長になりがちだよね。
いつもの井筒節を炸裂させながら映画人生を語って聞かせる映画監督・井筒和幸の映画渡世!
名作『 パッチギ ! 』で数々の賞を総なめにし、今年で映画監督35周年を迎え、最新作『 ヒーローショー 』〈5・29公開、主演:ジャルジャル〉を発表し、現在も精力的に活動を続ける日本映画界きっての無頼派監督・井筒和幸!
その活動は監督業のみならず、コメンテーターやコラムニストなどメディアにおいても幅広い活躍をされており、何よりも井筒氏といえば歯に衣着せぬ毒舌家としても有名であり、その饒舌ぶりは止まるところを知らない。
本書は『テレビステーション』誌〈2004年4月〜2010年5月〉において、そうした氏の活動の原点となる1975年の映画監督デビューから現在(注:といっても『岸和田』を撮った1996年頃)に至るまでの経緯を井筒節を炸裂させながらその時代々々の自分の真情を赤裸々に訴えた(ある意味、普段どおりの)井筒流映画渡世を描いた内容となっている。