河合栄之助 草文 花瓶 京焼 唐木花台 榮之助 床飾 花器 花生 美品 共箱 花瓶台 共布 二重蓋 内蓋 栄之助 河合誓徳 三足花台 香炉台 河合卯之助
河合栄之助作の草文花瓶です。澄み切った空間の上にさらりとした草模様が描かれていて、大変にすっきりした 爽やかな印象を与える作品だと思います。
作品に簡素な草花や花木や穀物を配する趣向は 河合家の作家たち いずれもが得意とするところで、各々個性的な “草文” が展開されていて 大変に興味深いです。中でも 栄之助作はデザイン化が顕著で モダンでシャープで、いかにも時代の雰囲気が窺えて 魅力的だと感じます。
この品は その“草文花瓶” の中の “スペシャルバージョン” ではないでしょうか。肝心の草文が 他の作品に比べてかなり象徴的に表現されていますし、瓶の形も他に例が無いのではないかと思われます。花瓶全体の構成を主眼に置いて 何らかの模様を配した…という体で、紺色や水浅葱の配色も その配慮からの発想かと考えます。ほかのシリーズ作とは一線を画する “格” の高さが歴然です。
栄之助さんには “翠明磁” とか “律刻” とかの 単色無模様の荘重な花瓶も残されて居りますが、時代の変化(例えば 戦後の復興期など)に伴っての発展形が この明るく豊かな草文の花瓶ではないのかと 勝手な推測を巡らせました。後継の誓徳さんにも各種の花瓶作品が残り この作にもすでに後年の誓徳風が感じられますが、栄之助家として最も得意とする分野である事が確認されます。
付記したいのは、唐木花台が付属する点です。戦後のある時期まで 花瓶に花台は付き物だった様で、特に上手の品には花台が付属されている例を目にする事があります。この品の場合も、共箱が落し蓋式 二重蓋になっていて、そこに花台が収められています。当初から 花台まで含めた構成が作家の頭の中にあった事は必定で、いわゆる “高級品” に違いない事が伝わります。現在では 花台は離されて 別の取引がなされる事が多い様で、揃いの状態のままなのは貴重 稀少だと思います。
本体美品です。内側も外側同様に綺麗な状態です。花を挿す事は無かったのと感じます。共箱も桐の木色が少しありますが、綺麗です。真田紐が付属していた様ですが、擦り切れたのか 既に失われています。花台の詳しい材質は分かりません。通常この手の品は唐木として扱う様なので、ここでも “唐木” とご紹介しました。実際に叩くと硬い音がします。共箱 共布 花台 と揃った条件の良いセットだと思います。
概寸 口径 2.6cm×胴径 11.2cm×底径 7.1cm× h 28.8cm(本体)
φ 11.3cm×h 2.5cm(花台)
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