当ページをご覧いただきまして、ありがとうございます。以前より関心のある分野の資料を収集しておりましたが、生活環境の変化のため、大切にしておりました資料を出品しております。最後までお読みいただき、ご検討いただけますと幸いです。
概要:
秘伝開放を掲げる大日本茶道学会の大正時代に書かれた肉筆の伝書です。
創設者である三徳庵田中仙樵が裏千家十三世圓能斎宗室より皆伝を受けたことから、裏千家や各流派では口伝相伝とされている奥秘の点前が公開されています。
今回の商品は「奥秘十二伝」の伝書です。以下に内容をご説明致します。
内容:
「奥秘十二伝」の内の「行之行台子」「真之行台子」と、「台子十段」と呼ばれる「草之草台子~真之真台子(十二伝より真之行台子と行之行台子を除いた十段)」の点前が全て収録されていて、点前によっては炉と風炉の点前が収録されています。
盆無しの点前や長盆を用いる点前、風炉を中央に据える点前や道具を一対用いる点前が収録されていて、興味深い内容となっています。
また、各台子点前には別名が付けられていて、点前の特徴をよく表しています。
かつては裏千家でも直門には「十段」の稽古が行われていたと聞きますが、現在は行われてないようです。
また、最高秘伝の「真之真台子」は一子相伝門外不出とされていて、直門や業躰でも習うことは許されず、ご宗家でも家元継承の際に限って執行が許される点前とされています。
茶道学会の本によると、明治維新後の茶道衰退で裏千家が困窮していた時に仙樵が圓能斎に多額の寄付を申し入れ、特別に相伝を許されたそうです。
以下、タイトルへ入りきらなかった書籍名を記載します。
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奥秘十二伝之内
第一伝「草之真行台子」真の茶筌荘
第二伝「行之真草台子」真之台子
第三伝「真之行草台子」長盆点
第四伝「草之草台子」真ノ二ツ置
第五伝「草之行台子」真ノ一ツ置
第六伝「草之真台子」草之古体
第七伝「行之草台子」乱之古体
第八伝「行之行台子」乱荘
第九伝「行之真台子」真之古体
第十伝「真之草台子」行之古体
第十一伝「真之行台子」奥儀
第十二伝「真之真台子」対之手前
大日本茶道学会事務所筆記
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状態:
大正時代の書籍ですので経年の劣化があり、特に「草之真行台子」の表紙に染みが、「行之草台子」の裏表紙と「行之行台子」の表表紙に同形の汚れがあります。
画像でお示ししますので、詳細をご確認下さい。本文に書き込みはなく、紙面の状態は良好です。
中古品ですので、状態を十分ご確認いただきました上でのご入札をお願い申し上げます。
大日本茶道学会の伝書ですが、他の流派では口伝相伝とされている内容が文章にされていますので、茶道学会の皆様のみならず、他の流派、特に裏千家の「大円真」まで修められた皆様、九段の台子を修められる石州流の皆様にもお役立ていただけると思います。
おすすめの商品ですので、ご検討をお願い申し上げます。
※商品画像の撮影につきましては、スマートフォンで撮影しております。実際の商品の色味に近づけるよう努力しておりますが、技術不足で至らない点はご容赦いただければ幸いです。