12×16.2㎝
横長の紙を、上向きに二つ折りしたものを14枚重ね、それを縦に折る。(28丁)×7=196丁
墨付き179丁
【題箋】なし
【内容】
冒頭に
澤庵禪師の「不動智神妙録」に本心と妄信に就いて示されてある一節はことに大いに参考すべきものと思ふ
とあるように、偉人の言行をとりあげて、その解説をしながら、その重用すべきことを説いているような文言が並ぶ。
そして、その物言い、「です・ます体」、「○○ではないでせうか」などは、近代になってからの口吻のように思われる。旧仮名遣い、旧漢字(本字)が使われていることから、戦前までのものと思われる。
(○五由禅師の■と■山禅師の赤痢 94丁裏 ←明治仏教界の大立者とある。)
以下、取り上げられている文言、人物などをあげてみる。
前半は冒頭に朱色の○印が付いているものを取り上げたが、
後半は改行されている部分を中心に取り上げた。冒頭に・をつけた。
(丁付けについては間違いがあるかもしれない。ご容赦を!)
○本心と妄信 1丁表
○永嘉大師 2丁表
○人空と法空 7丁裏
○周茂叔の参禪悟道 9丁裏
○不識庵謙信(武田謙信) 14丁表
○趙州の俊敏 14丁裏
○田舎荘子の猫の妖術 24丁表
○勝海舟の禪機劔機 33丁表
○八識(佛教の) 34丁表
○香嚴 38丁裏
○石霜慶諸禪師 44丁裏
○曹山本寂の禪機 50丁裏
○或る人の悟道の向うに 54丁裏
○佛教心理 55丁表
○阿賴耶識 58丁表
○眞如 62丁表
○心魔の生起 68丁表
○三寳 70丁裏
○心の働き 70丁裏
○十八界 71丁表
○三明 71丁裏
○八正道 72丁表
○吉田松陰ノ言 72丁表
○鈴木正三の言(武士道禪) 72丁裏
○北条時宗 72丁表
○四智円明 75丁表
挿話の一部分 78丁裏
四條五條の橋の上に立つて往き交ふ人の前で心が静かにならねばならぬ。あんな美人が通る、けれども、あれは美人として見ると執着が起るけれども、あれは一皮むけば
骸骨の上を装ふ花見かな 高加来斯う云うた昔の人があります 云々
○至道無難禪師の法語 79丁裏
○同じ法語の中に、次のやうな一挿話も云々 81丁裏
○南獄磨の話 83丁裏
○維摩居士と阿難尊者 86丁裏
○業の生死と願の生死 91丁裏
○五由禅師の■と■山禅師の赤痢 94丁裏 ←明治仏教界の大立者とある。
挿話の内容から「背中に悪質の■を発し、切開の大手術云々」とあることから、コブのような腫れ物と思われる。
○道元禅師は 9丁裏
○耕夫の牛を追ひ飢人の飯を奪ふ手腕 100丁裏
○玄則和尚二度の悟道 103丁裏
○道悟と崇信 107丁表
○德山と龍潭の初對面 110丁裏
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・將軍曹翰と禅師緑徳 118丁裏
・宮本武蔵傳ノ内 123丁表
・獨居自炊 高村光太郎 127丁表
・俳人の義務 129丁表
芭蕉二百五十年忌ヲ前ニシテ
中村草田男
・岡倉天心の小唄 131丁表
・横山大観 132丁表
・山岡鐡舟 132丁裏
・但馬守の心境動作 136丁裏
・柳生但馬守は偉大な劔道 142丁表
・宮本武藏 147丁裏
・伊藤一刀齋景久 157丁裏
・前後際斷 176丁表
・福來博士著觀念は生物なり 177丁裏~179丁表
【刊期等】不明
※表紙に2ヵ所虫食いの跡。本文には影響なし。
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。