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1920年（大正9年）以降における、765人のポーランド孤児救出劇は、歴史に刻まれる、日本初の国際難民救出活動である。

そして、この写真はこれら大勢のポーランド孤児を写した大変貴重な写真である。ツルペン神父と東京麻布教会（カトリック教会）が、孤児を迎えて撮影したと思われる。

元々、シベリアはポーランド人の流刑地であり、15万人〜20万人のポーランド人が住んでいたが、流刑地と言うこともあり、多くの孤児も暮らしていた。しかし、1917年のロシア革命により、ロシア全土は混乱に陥る。そして、シベリアのポーランド孤児を取り巻く生活環境は最悪に陥る。そこで、シベリアのポーランド人は欧州各国に孤児の救出を依頼するが、ことごとく断わられる。そこで、白羽の矢は日本に向けられ、日本国、即ち、日本赤十字社が救出を引き受け、1920年以降、765人のポーランド孤児が日本に渡った。これは、日本では初めての国際難民支援活動であり、歴史に刻まれる「難民救出事件」である。

ツルペン神父 Ernest Augustin Tulpin フランス出身。
カトリック教会の神父。1880年から東京浅草教会の主任司祭、孤児や信者の子どもの教育に当たる。全国の教会をまわり、1907年（明治40年）から、東京麻布教会の主任司祭。

ポーランド孤児難民資料、キリスト教会資料。