KESTER社のヴィンテージものの中でも おそらく 希有な音質だと思います。 そもそも製造された目的が、工業用（Industrial仕様）で、 けっしてオーディオ用に開発されたものではありません。 その上、錫や鉛、その他の物質の配合具合（Alloy）も、かなり特殊です。

端的には表現しずらいですが、太さとブライトさを両方持っていて、しかもガッツがあります。 当然ながら、結果的に音像が前方に張り出してきます。この音色はオケの中でとても引き立ちます。
そもそも、オーディオHifi向きのハンダとギターやベースなど楽器類に向いているハンダは、そのAlloyの具合や 再生周波数の個性が全く異なります。オーディオ系には、ある意味フラットで超低域から超高域まですんなり伸びている ものが一般的には適合致します。逆に楽器系には、周波数再生帯域がワイドでリニアである必要は全くありません。むしろ その楽器に特化した周波数の独特の美味しい所がグングン出てくれば それが大正解なわけです。
今回のこのKESTER AT-7241は、まさにその後者にあたるハンダです。
す、す、すばらしい！！

実奏、まずは、レスポール・スタンダードから・・・
最初の驚きは、まるで60～70年代のフェンダーアンプ（Twang系）のブライト・スイッチを入れたかの如く明るくなるサウンド！！ピッキングの細かいニュアンスも実に音楽的かつ繊細に表現してくれます。キャイ～～ン的なフレーズも絶品で、これぞレスポールの「鳴き」「泣き？」といえる真骨頂の表現力です。低域もギターに必要な部分に関しては相当太く演出してくれます。これがすごい！！！！レスポールに甘くゆったりとしたムードを求めていらっしゃるのなら、これは、何方かと言えば パワフルでキレ味の鋭い方向にあります。

実奏、お次は、SG・スタンダードへ・・・
ステッカードの#Pafを積んでいる古いSGです。やはり、予想はしていたものの、一聴して、はっきり、くっきり と 一音一音が力強く響きます。更に和音を弾いた際の倍音列の表現が実に旨い！！ちょっとクリーミーな倍音の溶け具合とでもいいましょうか。低域方向も高域方向もギターレンジ的に実に伸びていまして、しかもアタックが速い音です。マーシャル・Plexiなどにはもってこいのサウンドキャラとなりました！！
地鳴りがしますよ、マジで。

そして、最後は、ストラトキャスター63年製、ハカランダで決めてみます。見事です！！HIGHの空気・気配、アンプのハイのノイズさえも音楽的に聞こえてくる不思議さ。フェンダー系の場合は一目瞭然、とってもワイルドな方向にシフトします。アタック感も強くなり、右手のタッチが実に明瞭に表現されます。最早ある意味でこれはエンハンサーとさえ感じます。プレゼンスに独特のピークがあり、ギラっとするところがとても好感が持てる。これは、テレキャスターにも相性抜群と見ました！！
かなりのマジックですよ、これは。

とにかく、LP、SGやFender系などにとても向いているハンダですね。・・ギター内部やシールドケーブルなど、一カ所このハンダを使用するだけで音質は激変いたします。
少量しかありません。希少なものです！！
お早めにお試しください。