『芹沢立民』と言えば明治期を代表する金工師として
様々な博物館や美術館に収蔵されておりますが

そんな『芹沢立民』の作例の中でも今作とは
賢人の部位には『金無垢・純金』『赤銅』『朧銀』
『純銀』『素銅』等を惜しみも無く用いて謹作された
紛れも無い博物館級の至高の別格品と成っております。

ちなみに紐は切れてしまっておりますが
当時から添えられておりました鍛鉄製の『緒締玉』や
純銀製による『饅頭根付』も付属しておりますので
蒐集品には最高の逸品かと想われます。

(時代)
明治期

(寸法)
印籠のみ
横幅(6.5cm)
縦幅(9.8cm)
重量(136g)

此れ程までにも別格なる本筋の金工妙技が施された印籠には
大袈裟では無く生涯でもそう何度もは出逢う事は叶いません。

当時の名工蒔絵師との合作によって謹作された今作とは
正確な資料が御座いませんが故に断定は出来かねますが
ほぼ間違いの無い確率で
何かしらの博覧会への『出品作』かと想われます。

当時に添えられておりました鍛鉄製の『緒締玉』と
純銀製の『饅頭根付』も
頗る素晴らしい出来栄えと成っております。

(状態)
明治期に謹作された『古美術品』ですから
至極当然と言えます僅かな擦れ等は御座いますが
それ以外には特筆すべき箇所の無い
奇跡的なる無傷完品レベルと成っております。

驚異的なる『梨子地』と『高蒔絵』と
本筋の『金工妙技』が注ぎ込まれた
家宝にして頂くに相応しい
至高の逸品と成っております。