
【詳細】
初版 筒井康隆 小説のゆくえ 中公文庫
2003年4月10日初版 中央公論新社発行 帯付
小説に未来はあるか。永遠の前衛作家が現代文学へ熱きエールを贈る「現代世界と文学のゆくえ」ほか、断筆宣言後に綴られたエッセイ100篇の集成。〈解説〉青山真治
I 現代世界と文学のゆくえ
・世界から文学へ 文学から世界へ・現代世界と文学のゆくえ・方法の前史、検証・論考・超虚構性からメタフィクションへ・「21世紀 文学の創造」編集のことば・感情移入と小説・文学的スノッブについて・「文学の面白さ」の基本に立って・マニアックであることを恐れるな
II 表現の自由に関する断章
・「炭坑のカナリヤ」としての抗議・日本てんかん協会会長 鈴木勇二様 お答えと要望・日本てんかん協会会長 鈴木勇二様 お答え・断筆を解き、作品を発表します・覚書・『エンガッツィオ司令塔』あとがき・なさけない、身勝手な、品性のない「報道規制」・表現の自由に関する断章
III 予想がつかぬ意外性
・『樹の上の草魚』推薦文・『風雲ジャズ帖の逆襲』推薦文・『ダモレスク幻想』推薦文・『家族狂』推薦文・あなたの名はあなた・再び「あなたの名はあなた」・『科学の終焉』監修者序文・『続科学の終焉』監修者序文・『世界の涯ての弓』推薦文・現代的でポップな老人文学 畸人伝・はじめて「ユング」の世界がわかった――ユング心理学入門・センスオブワンダーな哲学の物語・予想がつかぬ意外性――星新一『疑惑』について・『虚空王の秘宝』の世界・小林信彦『おかしな男 渥美清』・『イフからの手紙』推薦文・『異形家の食卓』推薦文・『夫婦茶碗』解説・『神の系譜Ⅰ 竜の封印』推薦文・『透明な方舟』推薦文
IV すぐそこにある豊饒
・「音の擬」に共感――第九回三島由紀夫賞選評・すぐそこにある豊饒――第十回三島由紀夫賞選評・甘美なる胎内めぐり――第十一回三島由紀夫賞選評・現代思想と文学――第十二回三島由紀夫賞選評・若さと気負いに好感――第十三回三島由紀夫賞選評・前景化ということ――第十四回三島由紀夫賞選評・「にぎやかな湾に背負われた船」を推す――第十五回三島由紀夫賞選評・几帳面さということ――第三十四回谷崎潤一郎賞選評・恋愛小説というもの――第三十五回谷崎潤一郎賞選評・偶数の選考委員――第三十六回谷崎潤一郎賞選評・情緒纏綿たる透明感――第三十七回谷崎潤一郎賞選評・町田康『くっすん大黒』を推す――第七回Bunkamuraドゥマゴ文学賞選評
V 時代を見る眼と通時性
・灰谷健次郎のガールフレンド・「山藤章二の戯画ていめんと」推薦文・星新一と共に四十年・「郵便少年・横尾忠則展」開催おめでとうございます・達人が選んだ「もう一度読みたい」一冊――田河水泡「ミスター・チャンチャラ」・おれがハマった極上ミステリー・時代を見る眼と通時性・半ちゃん
VI 「悪魔の辞典」新訳の悪夢
・問題小説の三十年・『文学部唯野教授』同時代ライブラリー版によせて・『文学部唯野教授』現代文庫版によせて・唯野教授は最初の単行本で・歳をとってしまうと書けない小説・さまざまな道中記・読売文学賞受賞の言葉――「愛のひだりがわ」・ながい時間をかけて書いたため――「愛のひだりがわ」・『わかもとの知恵』まえがき・『わかもとの知恵』あとがき・自分のことば・『悪魔の辞典』について・『筒井版 悪魔の辞典』訳者あとがき・「悪魔の辞典」新訳の悪夢
VII 約1トンのコーヒー
・私の週間食卓日記・約1トンのコーヒー・鮎の骨・狂牛肉の酸鼻歌
VII 筒井家覚書
・筒井家覚書・めぐり会えたもの・オテル・リッツ・震災で気づいた無駄・趣味をプロ級まで磨き逆境に備えよ・梅新 大月楽器店・ネット内にはいろんな人がいてもよい・ネット狂詩曲・紙と日本人・気の早い楽しみ・若者グループと乱闘、死亡・自照する顔・読み、語り、聞かせること・伝奇小説、SFにも登場する謎の人物――古寺巡礼・春の小川は
IX 映像化された哲学的思考
・すべてを絵に語らせよ・OSKの『ジャズ小説』・言語の自主規制・国立劇場での「俄」・劇作家文士劇の提案・劇作家文士劇の続き・「俄」の上演に関して・20世紀不滅の映像遺産・映像化された哲学的思考・チャン・イーモウの求心性・『キープ・クール』のユーモア
筒井康隆
1934年、大阪市生れ。同志社大学卒。1960年、弟3人とNULLを創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が宝石に掲載される。1965年東海道戦争を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞
【状態】
経年劣化により若干の焼け、カバーにスレ、傷は御座いますが、概ね美本です。