希少大型豪華愛蔵本 図録本 中島宏 作陶集 作品集 写真集 無窮なる青磁 特装函入 人間国宝 100点 弓野窯
中島宏 著
日本経済新聞社 発行
1997年初版
函約38x33x5cm
233ページ
布張り型押金箔押の特装函入 布張り型押箔押し上製本
作品写真図版フルカラー
定価 62,700円
※絶版
現代陶芸界の旗手、人間国宝・中島宏の豪華自選作陶集。熟達の境地に達した著者が代表作を網羅。
中国青磁を乗り越え、新しい青磁の世界をうちたてた中島芸術の粋を満喫できる、大型特装豪華愛蔵本の写真集・作品集。
弓野窯 中島宏の中島ブルー・中島青磁を中心とした作品、壺、花瓶、花生、花器、鉢、オブジェ、香炉など自選100点のカラー写真・作品名・製作年・寸法、詳細な年譜陶歴受賞歴、作家肖像写真、作家のことば、論考テキストを収録。
宋青磁の格調高さと深淵の美学、極限までに単純化された造形、胎土と釉薬の絶妙な調和、人間技とは思えない流麗な美のリズムに陶然とさせられ、その魔力に引き寄せられ虜となった中島宏は、
倣古への探求に没頭。しかしながら古典への讃歌はその最終目的ではないと知り、同時に新しい技法によって個性を表出することを模索し、独自の自由多彩な釉薬と剛毅な造形が見事な調和を見せ、「中島青磁」ともいうべき独創的な世界を作り出す至高の領域へと昇華する。
2007年に重要無形文化財工芸技術保持者(青磁)人間国宝に指定。
本書はその長い作陶生活の中で中島宏自ら100点を選りすぐり、フルカラーの大判写真で紹介していく内容。
乾由明、林屋晴三、長谷部満彦、田中幸人という当時最高峰の陶磁器美術評論家が寄稿。
中島宏の作品集はほとんどが展示即売会の少数発行の図録が中心で数少なく、
なかでも本書は大型本のため一点一点細部までみることができる、愛好家必携の大変貴重な資料本です。
【自然を凝縮した美の世界】より一部紹介 乾由明 金沢美術工芸大学学長
中島宏は、1960年代の後半から現在に至るまで、三十年間にわたってほとんど青磁一筋の制作活動を続けている。今日、青磁を手がけている陶芸家は少なくないが、中島ほど深く、そして広く、青磁というやきものの美と可能性を究め尽くしている作家はないだろう。逆にいえば、中島にとって青磁は、限りない魅力をもつ最高のやきものにほかならない。この魅力を教えたのは、東洋陶磁研究の世界的な権威であった小山冨士夫氏だったという。まだ仕事の方向を決めかねていた若い頃、つくった壺を抱えて訪ねた中島に、初対面の小山氏は、「青磁はやきものの中で最も難しい仕事ですよ。しかし、青磁ほど魅力的なものはない。最後に行きつくのは青磁だという人もいるくらいです。」といったという。
この一言で、中島の制作の目標は、即座に決まった。
中国のながい陶磁器の歴史を顧みるとき、たしかに青磁は、やきもののたゆみない発展が「最後に行きつ」いたところと、いえるかもしれない。とくに北宋後半の龍泉窯、汝官窯、南宋の郊壇窯などの青磁は、澄んだ深い色調、無駄のない厳正な形、金属のような硬い質感といったあらゆる面において、人工の極致ともいうべき完璧な美感を示している。
もちろん中島にとっても、青磁に取り組みはじめた当初は、中国の青磁、とりわけ宋の官窯青磁が、動かし難い制作の規範としてつねに存在していた。それは、小山氏がいうように、「やきものの中で最も難しい仕事」であったが、しかし中島は、実物と文献についてのたゆみない研究と身をけずるような苦難にみちた制作によって、驚くべき短期間のうちに、宋磁に迫るような見事な作品をつぎつぎと発表した。とくに1970年代に入ってからのこの作家の旺盛な活動は、眼を瞳るばかりであり、一躍「青磁の中島」の名は、陶芸界に知れわたるようになった。
しかし中島は、たんに中国の古典的な青磁の追随や模倣にとどまってはいなかった。青磁制作の技術と知識をある程度身につけた頃から、沸々たる創造の情熱に溢れるこの作家は、中国青磁の様式を踏まえながらも、いちはやくそれをのり超えて、自己自身の独創的な青磁の完成に向かって精魂を傾けて取り組み、そして数々の見事な成果を生み出した。たとえば青磁の重要な特色である釉色は、通常の青や緑の色調のほかに、黄、褐色、紅などが加えられたさまざまな色彩があり、しかもそのいずれにもこまやかな濃淡の変化が見うけられる。また素地についても、胎土が磁土の白い青磁と陶土の黒い青瓷との二つの種類があり、この違いによって、同じ釉薬でも色調は微妙に異なっている。さらに貫入の有無や釉の結晶の仕方なども作品によって多様であるから、釉色のひとつひとつは、まさに千変万化といってよい。中島自身もいうように、彼の作品は、厳密にいえば、すべてがことごとく色が異なるのである。つまりそれは…
【目次】より
作家肖像写真
自然を凝縮した美の世界 乾由明 金沢美術工芸大学学長
中島宏の青磁 林屋晴三 美術評論家・東京国立博物館名誉館員
青瓷と中島宏 長谷部満彦 福島県美術館長
ふうけものの野心 田中幸人 埼玉県立近代美術館長
図版
創造の歓び 中島宏
中島宏年譜 鈴田由紀夫
作品目録
Table of Contents
An Art of Condensed Nature
Inui Yoshiaki
The Celadon of Nakajima Hiroshi
Hayashiya Seizo
Celadon and Nakajima Hiroshi
Hasebe Mitsuhiko
A Young Man's Ambition
Tanaka Yukito
Plates
The Delight of Creating
Nakajima Hiroshi
Profile of Nakajima Hiroshi
Suzuta Yukio
List of Works
【作品目録】より一部紹介
白磁壺 径40.0cm高40.0cm昭和52年
第24回日本伝統工芸展奨励賞 東京国立近代美術館蔵
淡青磁線彫文壺 径34.0cm高33.5an昭和55年
作陶20年記念展
青磁線刻文壺 径34.2cm高33.2cm昭和55年
作陶20年記念展 敦井美術館蔵
青瓷筒壺 径31.0cm高39.0cm昭和55年
作陶20年記念展
粉青瓷線彫文壺 (以下寸法等略)
第1回西日本陶芸美術展陶芸大賞
淡青瓷壺
個展
浅青瓷線彫文壺
青磁礼賛 中島宏展
天青瓷細口壺
青磁礼賛 中島宏展
粉青瓷盤口長頸瓶
青磁礼賛 中島宏展
粉青瓷壺
青磁礼賛 中島宏展
灰白磁窯変香炉
青磁礼賛 中島宏腹
太白磁線彫文大鉢
個展
粉青瓷大壺
国立能楽堂蔵
青瓷線彫文壺
粉青瓷線彫文大壺
青磁賛歌 中島宏展
翡青磁線彫文大壺
青磁賛歌 中島宏展
粉青瓷線彫羅文大壺
青磁賛歌 中島宏展
粉青瓷線彫文筒壺
青磁賛歌 中島宏展
天藍支線彫文貫入筒壺
訝磁賛歌 中島宏展
粉青瓷線彫文掻落大壺
青磁賛歌 中島宏展
牙白盗貫人文壺
肖磁賛歌 中島宏展
青瓷釉彩線彫文壺
中島宏新作展
太白瓷線彫文大壺
天青瓷線彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
天青瓷彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
淡青瓷彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
卵白瓷彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
淡青瓷彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
天青瓷線彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
青瓷線彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
翡青磁線彫文壺
青瓷の神秘 中島宏展
青磁釉彩線彫文筒壺
青瓷の神秘 中島宏展 島屋史料館蔵
青磁線彫文釉彩筒壺
青瓷の神秘 中島宏展
萌黄磁釉彩線彫文花器
青瓷の神秘 中島宏展
粉紅瓷筒壺
薄米色瓷花生
青瓷の神秘 中島宏展
米色磁波文花器
天藍瓷波文花器
青瓷の神秘 中島宏展
米色瓷彫文壺
青瓷彫文大皿
青瓷の神秘 中島宏大阪展
粉青瓷小鉢
米色瓷彫文壺
粉青瓷彫文壺
玲瓏の世界 中島宏展
青瓷彫文壺
玲瓏の世界 中島宏展
青瓷彫文壺
粉青瓷彫文壺
玲瓏の世界 中島宏展
青瓷彫文壺
玲瓏の世界 中島宏展
青瓷釉彩線彫文壺
瓷釉彩胴壺
青瓷彫文壺
玲瓏の世界 中島宏展
青瓷線彫文花器
造形の世界中島宏展 出光美術館蔵
卵白甕線彫文壺
青磁柳葉文瓶
造形の世界中島宏展
青磁彫文筒壺
造形の世界中島宏展
卵白磁壺
リスボン展 ポルトガル
天藍甕彫文掻落大鉢
日本陶芸展
青瓷彫文兜鉢
日本伝統工芸展
陶壁 青磁四季釉彩横
国際医療福祉大学蔵
天青瓷彫文大鉢
日本伝統工芸展
粉青瓷大鉢
粉青瓷線彫文大壺
青瓷釉彩大鉢
青瓷釉彩線彫文壺
岡田茂吉賞展
粉桃甕彫文壺
新作展
青瓷彫文大壺
中島宏青磁の世界展
青瓷彫文大壺
中島宏青磁の世界展
青瓷彫文大壺
中島宏青磁の世界展
青瓷彫文掻落花器
中島宏青磁の世界展
青瓷彫文大壺
中島宏青磁の世界展
青瓷彫文大壺
新作展
玄青瓷窯変壺
新作展
観青瓷彫文六角筥
中島宏青磁の欧界展
青瓷双耳香炉
新作展
粉桃甕小鉢
中島宏青磁の世界展