真作 明治-昭和初期 吉田増蔵(学軒)「酔月詩書」昭和元号考案者 文人書 金箔料紙 12cm×12cm 收藏
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本作は、明治から昭和初期にかけて活躍した漢学者 吉田増蔵(よしだ ますぞう、号:学軒) による詩書作品である。 金箔を散らした料紙に、深みある墨色で余情豊かに詩を揮毫した一幅。 穏やかな中にも知的洗練を感じさせる筆運びは、学者書家としての風格を示している。 【作品解説】 吉田増蔵(18661941)は、愛媛県出身の漢学者であり、昭和の元号を考案した人物として知られる。 号を学軒(がくけん)、また学軒居士と称し、詩文・書画にも秀でた。 本作に記された詩は、学軒自作の一篇であり、人間の有限な生を酔月の心境に重ねた哲理詩である。 吾知宇宙渺茫間 快在然一酔間 月夕花晨須極楽 人生百歳寸分間 録旧製丁丑三月上澣也 学軒居士 (意訳) 宇宙の果てしなさを知る我、 その中に酔いの一刻を楽しむ。 月の夜、花の朝、これぞ極楽、 人生百年といえども、ほんの寸の間に過ぎぬ——。 この詩句には、学軒の広大な宇宙観と、儒雅な達観が表れている。 筆勢は流麗にして重厚、淡墨から濃墨への呼吸が自然で、知性と詩情が高度に融合した文人書の典型である。 【特筆点】 署名「学軒居士」および印章「学軒書画」明確。 丁丑年(三年周期で詩録を残す晩年期)記載。 金箔地の料紙を用い、雅趣に富む。 行草体の筆致に学者らしい構築美。 吉田増蔵(学軒)は、昭和元号制定に関わった碩学として知られるが、その書は儒雅な品格を持ちながらも、深い詩的洞察に満ちている。 本作はその代表的書風を伝える貴重な作品であり、日本近代文人書の中でも歴史的意義を備えた逸品といえる。 写真のものがすべてとなります。 詳しい状態については写真を確認してください。 写真追加希望の方は質問より気軽におしゃってください。 |
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