あの泉鏡花の異色ロマンスホラーがアニメ化!「天守物語」DVD版 前後編セット!
妖怪変化の類と人間との有り得ないロマンスを描いた泉鏡花の異色ファンタジーホラー「天守物語」をアニメ化させた
「天守物語 前の巻」(レンタル版)
「天守物語 後の巻」(レンタル版)
です。
※この商品はレンタル仕様版です。
物語はもはや有名すぎる古典ですので、わざわざ説明するまでもないと思いますが・・
武田播磨守の鷹匠を務める男性が手塩にかけていた珍しい白鷹が森に迷い込んでしまう。
これまでそんな事が無かった鷹だけに驚きを隠せないままその男性は探しに向かう。
しかしその森は絶対に迷ってはいけないという迷信が語り継がれている森でもあった。
一度迷ってしまうような事があれば、白鷺城へ誘われてしまい、そこにいるという忘れ神に精気を喰らわれてしまうという。
男性は不運にも迷信通り白鷺城に出てしまい、忘れ神と遭遇してしまう。
ところが迷信のイメージとは違って、忘れ神の姿は美しい女性だった。
妖しが人間を惑わすためにその人が警戒しないような姿に変化して現れたのかもしれない。
そしてその忘れ神から意外な事実を聞かされる。
なんと男性が探していた白鷹は、かつて人間に恋をして人里に降りたばかりに霊力を失い、人として死んでいった母親の化身だという。
妖しの世界において二度とこのような事は起きてはならないと戒め、自分は母のような生き方ができないようになった忘れ神なのだと告げた。
たが運命は二人を引き寄せる。
この時代の人間も妖しに屈する事はない。総力を結集して攻撃してくるだろう。
二人の結末は・・?
って感じで進展していきます。
このロマンスホラー物語は、なんと1917年(大正6年)に名作家泉鏡花によって創作されました。
現代のように様々なファンタジーが創作される時代ではない百年以上前の日本において、
人がこの世のものではない存在である妖しに遭い、その妖しに恋をしてしまうという超突飛な発想の物語は、泉鏡花原作の読み物として小説誌に掲載され広まったそうです。
当時の妖しという存在のイメージは、人々を脅かす魔物や、子供と遊ぶ変な存在、災いをもたらす迷惑な排除対象という感じだったので、
その妖しに対しラブロマンスなんて有り得ないストーリー展開に賛否が分かれたそうです。
現代のように多くの物語が自由な解釈で創作できる発想力がある人が育つ環境が用意された時代ではありませんでしたからね・・。
最近では昔の出来事を描いた物語が異様に美化されて"昔はとても良かった時代"かのように表現されたりしますが、
当時、国民は様々な階級に分かれていましたが、等しく平均的な価値観を持ち、同じような常識を共有する事で人間社会を成り立てていた感じでしたよね。それが日本国の在り方でした。
あまりいろいろな価値観を認めず、同じような常識を共有する事で秩序を保たせていた感じでした。
これは共産主義や社会主義国家でありがちな思想で、よく悪視される事が多くありますが、共通意識を共有する事で増え続ける多くの人々が統制のとれた暮らしができるとも言えます。
国内の何処へ行っても同じような常識が通用すれば、それはもう共通言語と似たようなものですからねー。
そんな社会であまりにも自由な発想や思想を表現すると、少し変わった事をするだけでたちまち上層部の人たちどころかご近所の人たちからも敵視されたり蔑視されたり、考え方を改めなければ排除されそうになったりする現象が起きるようになったりします。それが大事になってくると内乱の火種になりかねません。
そうなっては国が成り立たないので、共産主義や社会主義で人口が多い国などは当局や軍が人々を統制して秩序が乱れないように自治をするところがあるワケですね。
よく"話し合えば分かってもらえる"と言われますが、ほとんどの場合、自由過ぎる発想や思想は、いつまで話し合っても平行線で何も解決しない事が多いですよね。
ですから、当時の日本でも人々が統制のとれた共通認識を持った中でのみの自由を許されていた感じです。
窮屈に思えるかもしれませんが、現代の日本でも社会主義や共産主義的な部分が多く残されていますよね。
年金制度や保険制度なんかもそんな感じですし、学校の中や会社の中なんて典型的ですよね。
学校や会社の中にいて節度を守っているのであれば、それなりの自由な言動などが担保されているって感じですからね。
現代では深く話し合っても平行線になるだけなので、お互いに深くは干渉しない事で強引に成り立たせている感じです。
それはそれで人間付き合い的に浅くなりがちで無関心で冷えた世間になりやすいですよね。
ともあれ、統制国家である当時の日本国内で、こんなファンタジックな物語を発想するなんて、泉鏡花ってスゴい創造力ですよね。
1970年代に入って、ようやく理解してくれるようになった感じのストーリーですからねー。
実際には、1980年代からじゃないですかね?
1970年代って、"こんなマンガみたいな話しなんて面白くもなんともねーよ"なんて罵倒する大人が多くいましたからねー。
1980年代に入ってもまだまだ・・。
テレビゲームなんて、子供たちが喜んでやってると・・"いつまでもこんなお子ちゃまみたいな事をやってるんじゃねー!"なんて怒って入ってきて、テレビにつながれたケーブルを引きちぎって、ゲーム機をゴミ箱に放り投げていた親なんて日常的に存在しましたからね・・。
さてさて・・、
このアニメは、2006年(平成18年)に東映が制作した角川アニメとして出た作品です。
この作品以外に、「化け猫」「四谷怪談」が制作されましたが、厳密には一連のシリーズというワケではないようです。
当然ですが、物語が全部連続して続いているワケではありませんし、それぞれアニメ製作スタッフが違っていて、この「天守物語」は名倉靖博がキャラデザをしています。
名倉靖博といえば、もはやレジェンド的な往年の作画師ですよね。
1980年代からアニメに関わっていますので、作品も多いです。
平成のアニメファンからすると、彼の代表作品は、
「物語」シリーズ
「マギアレコード」
「宇宙戦艦ヤマト2199」
といったところでしょうか。
しかし、往年のアニメファンからすれば、画面が16:9のアニメは、ほとんどがPCを使用して制作された"デジタルアニメ"であって、我々の知る"アニメ"ではありません。と力強く答えられそうですよねー(笑)
鉛筆で下書きをしてセルロイドに正書したものに1枚1枚絵の具で色を塗って、フィルムで1コマ1コマ地道に撮影したものこそが"アニメ"って感じです。
しかもこれだけの努力をしたのにスタッフも声優さんもギャラは帰りの電車賃程度。数百円だった事なんて日常茶飯事でした。
まともな生活もできず、それでもほとんど情熱だけで制作していた4:3のアニメこそが昭和のアニメなんですよね。(笑)
その昭和のアニメで彼の代表作といえば、
何より、幻の超大作アニメと言われた「FUTURE WAR 198X年」ですよね!
当時のデリケートな国家間の政治状況において、"世界はこうやって戦争へと向かっていった"というリアルで極めてシビアなこのアニメは、
初期のVHS、β、VHD、LDのみで発売され、その後再発売はおろか、DVDやBDで出る事はありませんでした。
個人的にも好きなアニメですね。
他には・・
「綿の国星」「とんがり帽子のメモル」といったカワイいファンタジーものや
「Theかぼちゃワイン」なんかも作画に加わっていて、
シリアスな劇画タッチからメルヘンタッチまで幅広い描画ができるペングラファーですよね。
最近のアニメ作画にありがちな、"同じキャラデザの人が少し違ったタッチで描いた絵なのか?"と思えるくらい、同じ作風の絵が多くなっている感覚がある中、
やはり昭和からのキャラデザイナーは個性があってイイですよね。
ではでは、ぜひ一度楽しんでみてくださいね。
繰り返しますが、この商品はレンタル仕様版です。
レンタル用ですので気になる商品の状態ですが、「後の巻」のディスクのレーベル面の一部に1㎝ほどの?がれがありました。(写真参照)
それ以外は、"ほとんど誰もレンタルしなかったの?"と思うくらいキレイな感じのディスクです。
ディスクの再生やリード状態もこちらの環境下では問題ありませんでした。
ディスクの構造をよく知る方々なら"あれっ?そうなの??"と思う方も多いと思います。
なぜなら、ほとんどのディスクはレーベル面が傷付くと致命的だからなんです。
ディスクには表面印刷(プリント)してあるレーベル面と裏面の記録面がありますよね。
既にご存知の方もおられると思いますが・・
ディスクのリペアキットやクリーニング道具は裏面の記録面をメンテナンスするものばかりですが、
実際に大切なのはレーベル面です。
CDやDVD、BDなどのデジタルディスクは、ポリ材やプラスチック材の透明な円盤に極薄の記録素材を記録面を下にして貼り付けて製造しています。
ですから、
記録面に傷が入っても、それはポリ材やプラスチック材の透明な円盤部分の表面に傷が付いただけで記録素材そのものは無事だったりするワケです。
傷がよほど深くない限り記録面を研磨したりクリーニングしたりしてレーザー反射の乱れが無くなりさえすれば再生できるようになります。
研磨したりクリーニング剤を着けるのは貼り付けたポリやプラスチックの部分ですので少々削って薄くなっても問題ないワケです。
でも、レーベル面は記録素材そのものですので、少しキズが入っただけでも再生に支障が出たりします。
しかもほとんどの場合、修復不可能です。
よくレンタル品を販売する際に、バーコードなどのレンタルシールを剥がして盗難防止アラームが反応しないようにさせたりしますが、
シールを剥がす時にレーベル面が一緒に剥がれてしまう現象が高い確率で起きます。
おそらくはこの「天守物語 後の巻」のディスクもこの事が原因でレーベル面の剥離部分ができたのではないかと思われます。
レーベルがはがれてしまうと、その部分は記録素材が無い状態のただの透明なポリやプラスチックの円盤部分になってしまうので、音楽や映像が再生されなくなってしまいます。
最近ではそんな事故が何度も起きたせいか、レンタル用のシールを貼ったまま販売していたりしますよね。
さて、問題の「天守物語」のディスクですが・・、
なんと、珍しくダブルコーティングディスクでした。
そのため、レーベル面が?がれても記録素材はそのまま残るので再生には問題ない感じです。
余談ですが、
このレーベル面の剥離現象に関して、ご存知なかった方は、
不要になったCD-RやDVD-Rなどを用意して、レーベル面に強力な布テープなんかを貼って、一気に剥がしてみてください。
レーベルが記録素材ごと布テープに貼り付いて剥がれたりしますよ。(笑)
いかに記録面よりもレーベル面が大事で、いかにそのレーベル面が脆弱かが計り知れると思います。
さらに余談ですが、
最近は、"BD"とか"HD画質"とかいう感じですが、
個人的にはデジタルビデオはDVD派です。
BDなどが画面がキレイという事ですが、BDは画面が大きいだけでキレイというのは違う感じがしますよね。
時代が進んでビデオ編集機器が進化した事で、画面のクオリティが向上しただけのことだと思います。
BDが出る時に少しは期待したのですが、映像記録方式はDVDと同じMPEGのまま。DVDよりも画面を大きくした事でMPEGファイルの容量も大きくなったので記録容量の大きなBDに入れたというだけでした。
新しい映像記録技術が開発されて、よりクオリティの高い高画質をDVDサイズに入れられるようになった。というなら"進化した"と言えるのですけどね・・。
それにDVDでもビデオスタビライザーやSPエンコーダーやEXグラフィックエンハンサーなどの現代の映像出力装置を駆使すれば、4Kや8Kのモニターでもそこそこ耐えられるだけの画質にする事ができると思うのですけどね・・。
この手の事は以前からありました。
たとえばアナログのビデオであるVHSですが、現在もどこかで新品が売られていたりしますよね?
でも、その品質は最低限のものです。
"VHSが現役の時代の最高グレード品が現代ではなんとこの価格に!"ってワケじゃない感じです。
どちらかといえば、VHSが現役の時代でさえ低価格帯で出ていたような最低クラスのものばかりですよね。
S-VHSやW-VHS、D-VHSなどの最上位機種に、さらに現代の映像装置を駆使した装置を加えたものが出ている。というのなら分かりますが・・。
たぶんそれだと、現代のデジタルビデオと比較して圧倒的な差が見た目では付きにくくなって新型映像機器の購買が鈍化するのを恐れているのかもしれませんね。
音響の世界でも現在のデジタル音声よりも昔のレコード盤の方が音域が広く音質も良かったという結果が出ているそうです。
どうせなら公平を期すためにも、現代の映像技術を結集した装置を装備したVHSやレーザーディスクを作って、その上で比較してほしいものですよね。(苦笑)
現代は、何かと経済を回すために様々な手段でビジネスを効率化しているようで、なんだかギスギスした世の中ですよね・・。
さて、余談はこのくらいにしまして・・、
商品内容はそれぞれ、ケース、ディスクの2点です。
ケースの状態は、キレイな感じだと思います。
ディスクの状態は、上記にもありますように「後の巻」のレーベル面の一部にプリントの剥離が観られました。(写真参照)
こちらの環境下では再生に問題はありませんでした。
それ以外はどちらも、目立った使用感もあまり気にならず良い程度だと思います。
※なお、この商品はソフトウェアですので、その性質上、返品、返金、交換などは応じる事ができません。ご了承ください。
※注意1 こちらは週に1~2度程度しかチェックできない環境です。そのため商品の発送には1週間以上かかるかもしれません。あらかじめご了承の上、取引きください。
それと、配達業者指定や代金引換などの特殊な発送方法、配達日の指定や配達時間の指定などにも対応できませんのでご了承ください。
※注意2 商品の発送まではできるだけ大切に管理しますが、発送後または発送途中に何らかの事故やトラブルがあった場合は責任を持つことはできませんので、配達業者との対応をお願いします。
また、当然ですが規定の通り、日本国外への発送はしませんのでご了承ください。
※注意3 大切にして頂ける方、楽しんで使用して頂ける方、価値の分かる方に取引してもらえたら。と思っていますので、健全なオークションを推進するためにも、「安く買って高く出品」などの転売目的での利用の方はご遠慮ください。
※注意4 商品の状態などは、あくまでも個人的な私見によるものです。
商品の状態を詳しく気になってしまう方、梱包状態などに神経質な方などの取引きも、ご要望には添えそうにありませんので、ご遠慮ください。