御存知!第一期ヴォーカリストRod Evans参加 元Iron Butterfly組結成 幻の名バンドCaptain Beyond 傑作2nd
日本独自リマスターでございますが、アナログ・マスターの本国データ化後の日本独自リマスターの模様。
日本特有の高音中心のものとなりますがオリジナルに即しており、非常に良心的な音質となっております。
また紙ジャケットは日本の御家芸と言えるもの。1stの特殊仕様を再現した優れものとなっております。
内容は言わずもがな。
ラインナップは名手揃い。
Lee Dorman(B)、Larry Reinhardt(G)、Rod Evans(Vo)、Reese Wymans(Key)、Marty Rodrigues(Ds、B-Vo、後にBlues系セッション・ミュージシャンとして名を馳せる)、Guille Garcia(Per)となります。
そもそもアメリカ・サイケ系ヘヴィ・ロックバンドIron Butterflyを脱退したLee Dorman、Larry”Rhino”Reinhardtがバンド結成を目論み、元Johnny Winter andのBobby Caldwellを誘い込んだ事から始まるバンドでございます。
更には何と!かのDeep Purpleを解雇され米国に移住したRod Evansにアプローチ(第一期Deep Purpleの米国での人気・活動から来た感が..............)。
バンド結成参加(ここがミソ。Rod Evans曰く「誰かのバンドには入らない」との事)の承諾を得た後、キーボード奏者の加入・離脱を経て、ラインアップが完成。
サザンロック絡みの人脈から契約を獲得、デビュー作制作に乗り出すという経緯がございます。
1stの作曲クレジットはCaldwell/Evansとなっておりますが、Iron Butterflyとの契約上の問題によりDorman/Reinhardt名義が加えられなかった模様で実際はバンド自体によるものの模様。
初期Black SabbathとJimi Hendrixの音楽的融合にJimi Hendrix絡みのJazz/Rock系の変拍子を加えた感のあるスリリングな音楽性で、更には初期Santana的な要素を加えた感のある音楽性で不思議なメジャー感があり、
正直当時のハード系及びその周辺の音楽性の美味しい部分を集めた感のある音楽性を指向。
へヴィ且つハード、変拍子多用の音楽性でございますが、第一期Deep Purpleのポピュラー面を担ったRod Evansの音楽性を上手く生かしたものとなっており非常に理解し易いもので、
正直British Rock寄りの質の高い音楽性ではございました。
されど契約した”Capricorn Records”(The Allman Brothers Band、後にその周辺のSea LevelやDixie Dregsで御馴染み)の求めた音楽性とは異なる事で宣伝が上手く行かなかった模様でセールスは惨敗。
レーベルからメンバー交代が促される事となります..............................
さて今作。
契約問題が解決した模様でここではLee Dormanのみの作曲クレジットとなっておりますが、正直前作同様バンド自体によるものの感がございます(作曲/アレンジの解釈の違いの感が......................)。
前作の変拍子の複雑さがセールス不振の原因とレーベルがバンド側にBobby Caldwell解雇を促し、メンバー交代を敢行。
更には新たにキーボード奏者とパーカッション奏者を加え再出発となったCaptain Beyond。
Marty Rodriguesが演奏の細やかさがあるもののアメリカン・ロック系のオーソドックスなスタイルを有する事があり、シンプルなスタイルでよりアメリカン・ロック系の音楽性を指向した音楽性となっております。
前作にもあった初期Santana系の音楽性が強められ、ハードさは同様であるもののBlack Sabbath的なへヴィさを薄めた感がございます。
但し、Brirish Rock系のミュージシャンやファンが好む音楽性である事は同じでございます。
変拍子が消えた分音楽性の幅を広げた感がございますが、不思議なメジャー感は前作同様。
前作の音楽性に繋がる楽曲もございますが、かの初期The Alan Parsons Project的(Pink Floyd的?)なバラード楽曲も存在。
非常に興味深いものとなっております。
前作に拘るファンが多く、肩身の狭い思いをしている今作ではございますが、案外British Rock系の音楽性を有しており前作同様傑作の水準にあるものと存じます。
前作以上のチャートアクションではあるものの、セールス不振。
3rd制作に向けた極初期の段階でRod Evansが脱退。紆余曲折の末に後任にWilly Daffernを、更には解雇したBobby Caldwellを迎え入れ、Warnerとの契約を獲得。
隠れ名盤”Dawn Exprosion”を制作するもののシーンに興味はなく、解散の憂き目に遭う事となります.......................................................
如何に創造性溢れるバンドであったかが理解出来るものではございますが、(どの分野でもそうでございますが)「シーンの興味の欠如」が如何に才能を滅ぼしてきたか?が悔やまれるものでございます....................
かの日本の名バンド”四人囃子”のメンバーが好むバンドとしても知られ、
また後にはかの”NWOBHM”やそれに連なる”Thrush Metal Movement”やそれらに絡む”正統系・伝統系HR/HM”のミュージシャンやファンに愛聴される作品でもございます...............
幾度か再結成されるものの新作制作は行われず、中心メンバーたるDorman/Reinhardt二名が既に死去。限られた音源を残すのみでございます.................................
現在では入手が困難の模様。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。