08年の1st『Peaceful,The World Lays Me Down』は、レディオヘッドの『Pablo Honey』のようなものじゃないか、としみじみ思う。
デビューから間もないころのノア・アンド・ザ・ホエールはUKアンタイ・フォークの中心としてメディアにかつぎ上げられた。しかし、バンドの中心人物チャーリー・フィンクは恋人ローラ・マーリングとの別れで悲しみの底へ深く沈みこむ。傷心の結果作られたのが、09年の2nd『First Days Of Spring』だ。そこで鳴らされていたのは力なき独白と洗練されたメロディ。以前の面影を一切残さない音楽性の変化と格段のクオリティの向上にただただ驚いた。