【 オスピス最重要キュヴェ 】
存在自体が貴重な「オスピス・ド・ボーヌ」。
「ニコラ・ロラン」とその妻「ギゴーヌ・ド・サラン」によって1443年に設立されたのが始まりです。
「オスピス・ド・ボーヌ」とは、中世当時の慈善療院。
設立当時のフランスをはじめヨーロッパ諸国は、百年戦争の真只中にあり、飢饉やペストと戦っていました。
オスピスはもともとこの地方を席巻した飢饉で苦しむ病人やホームレスの世話をするための施し所。
1457年に初めてブドウ畑が寄贈され、寄贈ブドウから出来たワインの収益によって運営が成されて来ました。
また近年は、
『世界最大のワインオークション会場』
として、ブルゴーニュワインの品質を見極める極めて重要な意味を持ち、
その開催期間は「栄光の3日間」と呼ばれます。
580年の歴史の重みにブルゴーニュの神髄を感じます。
ブルゴーニュワインの中心地である「ボーヌ」は、
古代ローマのカエサル(紀元前100年-紀元前44年)が建設に着手した城塞都市。
現在も中世ヨーロッパの面影を色濃く残す、石畳の美しい街です。
城壁に囲まれたボーヌの旧市街は、半径わずか400メートル程度ですが、
街の南側にあるオテル・デューの幾何学模様の屋根は世界的に有名です。
ブルゴーニュを旅する方の多くが、
この景観に感動を憶えることでしょう。
「ボーヌ」とは、また
『ブルゴーニュワインの首都』。
レストランやホテルなどその全てが、ワインの為に存在する町。
聖地「コート・ドール」の中心に位置しており、
全A.O.Cの7割に相当する42もの1級畑を擁し、生産量が最も多いA.O.C。
穏やかなミクロクリマ(微気候)によって、芳醇な果実味と滑らかでまろやかなテクスチャーを特徴とする上質ワインが数多く生まれます。
今回は、オスピス創設者「ニコラ・ロラン」の名を冠した最重要キュヴェ。
オスピス・ド・ボーヌの最上品とも謳われる
「キュヴェ・ニコラ・ロラン」の37年熟成古酒を限定出品いたします。
安価なオスピス・ド・ボーヌとは全く異なる
オスピス・ド・ボーヌの象徴とも言える
その品格あるキュヴェをぜひご堪能ください。
オスピス・ド・ボーヌのキュヴェのほとんど全ては、落札後に他のワイナリーがボトル詰めを行うのが慣例ですが、
こちらは「ルイ・ジャド」が管理。
オスピスの名に恥じないよう最上の品質のワインに仕上げます。
外観は深みのあるルビーの色調。グラスからはチェリーやカシス、プラムなどの濃密な果実香が広がります。
時間の経過とともに、スパイスやキノコ、森の下草のニュアンスが加わり複雑で官能的な印象へと変化。
口当たりは非常に力強く、ベルベットのように滑らかなタンニンがワイン全体にフィネスと骨格を与えます。
ジューシーな果実味、張りのある酸、緻密なミネラル感が綺麗にまとまり、一級畑らしい格調高い味わいを演出。
若いうちは筋肉質ながらエレガンス溢れるスタイルですが、
37年の時間の経過により柔らかく官能的な味わいに変化。
抜栓後の味わいの変化もお愉しみいただける逸品です。
保存状態もたいへん素晴らしく、
セラー・コレクションとしても非常に価値の高い1本でしょう。
1988年は、年間を通して安定した気候に恵まれた当たり年。
夏から収穫時期まで気温が高く乾燥した日が続いたことで、 色づきの深いブドウが収穫されました。
豊かなタンニンとしっかりとしたストラクチャーを備えた長期熟成型のブルゴーニュが多く造られた、
大変魅力的なヴィンテージです。
現存する1988年産ブルゴーニュで、ここまで状態の良いプルミエ・クリュを手に出来る機会は本当に稀です。
ゆっくりと低温セラーで長い時を経ている為、液体は褐色を帯びていますが極めて健全。
鴨のロースト(ベリーソース)
鶏の赤ワイン煮(コック・オ・ヴァン)
仔羊の低温ロースト
トリュフを使った料理や
熟成ブリーやエポワとは抜群の相性を奏でます。