JBLのProject K2シリーズK9800SE, 9900等のネットワークを参考に、A60の素性の良いネットワーク回路を尊重しながらSolenFastCapフィルムコンデンサー、Jantzen Audio・Solen無誘導巻線抵抗に置き換えてチューニングした個体です。
JBL A60は2007年に発売されたヴェッキオシリーズ後継の新Aシリーズでミドルレンジクラスのスピーカーでした。エントリーモデルである現行のJBL Aシリーズに比べると上位機種の位置づけで、ピュアパルプコーンウーハー、本木目チェリーウッド突板仕上げ、アルミダイキャスト製ツィーターホーン&ウーハーフレームと豪華な部材が奢られており、現行型でいうとClassicシリーズやMonitorシリーズ並みに部材を奢られたリッチなスピーカーでした。
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JBLの訴求は「ピュアでリッチな新世代JBLトーン」ですが、その素性を最大限生かすため、ネットワークを純正定数を尊重しながらフルチューンしています。
小型サイズの2WAYで16㎝ウーハーモデルが欲しいけど、
現行JBLではいいサイズのものがない、、、ピュアパルプコーンウーハーのスピーカーは選択肢がない、とお悩みの方へおすすめ出来るかと思います。
ユニット性能自体は確かですので、音色等の好みを別にすれば現行型の10~20万円クラスのスピーカーよりもネットワーク回路の部品グレード(※1)は上のため、解像感や情報量は優位な場合もあるのではないか、と思われます(あくまで ネットワーク回路の部品グレードと、A60のユニットの作りを見ての主観・推測です)
(※1:採用した抵抗・コンデンサーは通常20万円程度までの価格帯では採用されないクラスの部品です。主観かつ統計はないですが、色々なスピーカーのクロスオーバーネットワークを見る限り少なくとも50万円以上の価格帯からしか入らないと思われます。一例ではありますが、Paradigm Persona b (ペア170万円弱)なども同レベルのネットワーク部品を使用しています)
【ネットワーク改造内容】
A60はユニットの素性、ネットワーク回路共に素性が良く素直な音ですが、コストの制約もありネットワーク部材のグレードには限界がありました。
ウーハーの純正ネットワーク回路のローパスには電解コンデンサーが使用されていました。0.1μFのフィルムコンデンサーをパラレル使用し、コスト制約の中で解像度改善を図ったことは伝わってきますが、ここはProject K2シリーズなどでJBLが使用しているSolen fast cap に変更しました。
Solen fast cap は艶やかさや魑魅魍魎な音色のまやかしはありませんが、その名の通り素直でトランジェントが高速で付帯音が少ない=音色の着色が少ないことが特徴です。モニター的な性格を持つJBLならではの選択だと思いますので、それを尊重して純正定数で置き換えています。
ツィーターの純正ネットワーク回路では、ハイパスには元々フィルムコンデンサーが使用されていますが、レベル調整用の抵抗2本、LCRディッピングフィルターの抵抗とコンデンサーにはセメント抵抗と電解コンデンサーが使用されています。
ここもJBL上位機種で使用されているコンデンサー(FastCap10μF)と、聴感で無誘導巻線抵抗をJantzen AudioとSolen から選定し換装しました。
またツィーターは出力調整用にLパッド抵抗(2本使用)を組んでいますが、このクラスのスピーカーでは聴感の高域のスルーレート・情報量的に不利に働くことが多いため、他社ネットワーク回路などを参考にしつつ、レベル調整用には直列に入る抵抗1本(Solen 無誘導巻線抵抗1.5Ω)に減らし、質にこだわりました。
主観ですが聴感での抜けの良さ、高域解像度と拡がり感に大きな効果があったと感じています(環境により異なると思います)
【商品状態】
キャビネットに大きな傷・がれはなく、ユニットも極細かな線傷(1mも離れると目えない程度(主観や環境により異なります))などはありますが、大きな傷や変色は全くありません。
比較的外観は美品と思いますが、中古品・改造品という事をご理解の上で、写真を見て商品状態はご判断ください。
非喫煙環境で半年ほど使用。付属品はサランネットのみ。到着時音が出ない、以外はノークレームノーリターンでお願いいたします。
また使用後のトラブル・改造(音が出なくなった、もっと改造したい)対応は受け付けられません。個人で修理対応されるか、転売されるか等ご検討できる方のみ入札お願いいたします。