■■ 出品対象物 ■■
● GAS社AMPZILLA 1台、100V仕様の代理店BAVCO扱い
◯ サイズ (カタログ転記)
・W445 x H178 x D229 mm
◯ 重量 (カタログ転記)
・22.7 Kg
◯ 電源コード (実測)
・約2.2m
◯ 入力感度 (カタログ転記)
・1.6V
◯ 定格出力 (カタログ転記)
・200W + 200W (8Ω)
● ヒューズ型メータランプの予備
(本体は全部で6個使用)
・新品6個
・中古3個(別個体からの取出し)
● 3ピン2ピン電源変換プラグ 1個
■■ コンデション・特記事項 ■■
● 2014年に中古良品をにて入手しました。
● 2014年の入手直後の稼働確認の後は10年ほどは使用せず、2024/9頃から断続的にチェックをしていました。
2024/9以降では100時間ほど通電し、うち半分以上は試聴し、現時点で問題ない音だと感じています。
● とはいえ製造から50年近く経ったアンプですので、常用で使う場合は一度メンテナンスすることをお勧めします。
また正面パネル下にあるスピーカー保護ヒューズを、使用に差し支えない範囲でより低いアンペアのヒューズへ変更する事は、スピーカーを高出力アンプのトラブルに巻き込まないという観点で、一番有効な対策だと思います
● 外観
◯ 向かって左のメーターパネルのプラスチックカバーの下側の隅に5cm長のヒビがあります。
◯ 左右のメーターパネルのプラスチックカバーに合計3〜4個の線キズやスレがありましたが、プラスチッククリーナーで丁寧に磨き殆ど見えなくなりました。
ただしキズがあった部分は周囲よりほんの少し凹んでいます。
◯ 向かって右のメーターの赤色部分が左に比べ色褪せています。
(特にGASのロゴ文字部分)
◯ メーター針の動きは、4種類の感度調整それぞれにおいて左右で大きな差は感じません。
(冒頭のYouTube動画参照、ソースはいずれもモノラルです)
◯ パネルの黒色部分は塗装ハゲを伴う目立たない小さなキズやスレが複数あります。
黒マジックでタッチアップした場所も数カ所あります。
◯ 側面の白色のカバーには、塗装ハゲを伴う線キズ、当てキズが複数あり、画像で確認できます。
◯ RCA入力端子は金メッキですが、交換されたものではないかと思います。
● 出品機より古い(前期か中期あたりの)初代AMPZILLAの120V仕様も保有しており比較試聴していますが、私の耳では特に音質上の違いは感じません。
2台の内部の主な違いは、電源トランス(100Vか120Vか)、メーター用基板(122Bか790002Aか)、メーターの取付方法です。
ドライバー段基板は121B、パワー段基板は123Bで、2台とも同じです。
● スピーカー端子のDCバランスは+-20mVに収まるように調整しています。
AC電圧が5Vほど異なると10mV程度はずれるので、あまり神経質にならなくてよいかと。
● 残留雑音は能率88dBのスピーカーにおいて、ユニットから30cmほどに耳を近づけると聞こえる程度です。
● 冷却ファンの音はかなりうるさいです。
5m離れていても無音状態ならよく聞こえます。
ヒートシンクは何時間も聴いていても室温のままなので、よほどパワーを出す使い方をしない限りは、このファンの活躍の場は少ないです。
自分がこの個体を常用する場合は、ファンのAC入力に5〜7Wのセメント抵抗等を直列に入れ2〜3割AC電圧を落とすか、あるいはいっそ配線をはずしてファンを止めます。
今回そのような改造をした上で出品することも考えましたが、そういった改造を嫌がる人も一定数いるのでやめました。
● トランス唸りの有無については、ファンの音か大きくてよく分かりませんが、私は特に気になりませんでした。
● 部品交換等の情報
◯ 2014年の当方入手以降では部品交換はなく、本体内部や基板ハンダ面の清掃と、DCバランス調整のみです。
◯ 外観での判断ですが、私の入手前の修理はRCA端子の交換、ドライバー基板の一部のコンデンサ交換、あたりは確実かと。
◯ ドライバー基板の左右下側にあるトランジスタは上2個がメタルキャンタイプですが、下2個のTO220タイプのモールドパッケージ(103A(=2N6316)、104A(=2N6318))です。
新品時から交換された可能性がありますが、GAS社のパーツナンバーがプリントされたトランジスタなので交換されたとしてもかなり古い時期だと思います。
◯ パワートランジスタはヒートシンクの上から覗いて見えた範囲だけでの判断ですが、外側はそれなりに古く傷んでいる物でした。
● 当たり前のことを書きますが、電源を入れる場合はソース機器等の上流から下流へ順番に、落とすときはパワーアンプから上流へ順番にしてください。
特に出品機については電源を落としてから30秒ほど経ってから上流の機器の電源を落としてください。
早めに落とすとスピーカーから上流機器のオフに起因するショックノイズが聞こえることがあります。
なお電源オン時は、当方の能率88dBのスピーカーでは異音は特に聞こえません。
● ヘッドホン出力は一切確認していないので、もし使う場合は十分に確認してからご使用ください。
● 当方は禁煙環境です。
またペットは過去も含め飼っていません。
■■ 参考情報 ■■
● 初代AMPZILLA はDCアンプ構成の AMPZILLA 2 や AMPZILLA 2A とは異なり、入力直後に信号に直列にコンデンサがはいるACアンプ構成です。
● ドライバー基板121BでのAMPZILLAの回路図を何日も何回も検索したのですが見つけられませんでした。
初期のAMPZILLAは、ドライバー段基板79001、パワー段基板79003、メーター基板79002のようで、そのモデルについては以下の2つの情報が一番参考になります。
◯ 最初期のメーターが無いKITモデル
◯ 初期モデル
● ドライバー段基板79001、パワー段基板79003、メーター基板79002、の基板の次が、基板121B、123B、122B、のような気がします。
少なくても121A等の型番は見つけられませんでした。
121B基板の部品配置は79003と少し変わりましたが基本回路は9割は同じように見えます。
● GAS社の各モデルの情報
● 基板121Bのコメントがある数少ない情報
● AMPZILLA の各種バージョンをの過去落札で数十台調べ、各モデルのおおよその見分け方は以下かと思いますが、これに反する例外も少なからず見かけます。
◯ 正面パネルのロゴの下の左右にピークインジケータのランプがあるのは2か2A。
◯ 2Aは正面パネルのロゴは全てサイケデリック文字でAMPZILLA ⅡA と書かれている。
◯ 2AのBAVCO社正規輸入モデルは正面右下のGAS社のロゴ部分に銀色のプレートが貼られている。
◯ 2のロゴはサイケデリック文字と丸ゴチック文字の両方あり。
◯ 初代AMPZILLA(ACアンプ)のロゴもサイケデリック文字と丸ゴチック文字の両方あり。
◯ 正面パネル下のスピーカーヒューズが縦に並んでいたり、天板の左側の電源トランスの上にスリットがあるものは初代AMPZILLAの前期か中期のモデル。
◯ 正面パネル左側下にヘッドホン出力付いたのは初代AMPZILLAの後期からなので、初代後期か2か2Aとなる。
◯ シリアル番号の先頭に「J」があるのは日本仕様なので中のトランスは100Vが入っていると思う。
初代AMPZILLAの頃は100Vトランスモデルでも「J」がまだ書かれているいないものも多く、また2Aの後半(104xxx辺り以降)になるとBAVCO正規輸入でも「J」が無くなる。
◯ 日本に正式輸入はされていないと思いますが、最初期のメーター無しのKITモデルや、パワースイッチがプッシュボタンでなくて丸ツマミを回すロータリータイプのモデル(昔1回で実物を見た)もありました。
● 1978年発行の同名別冊ではなく、1976年7月発行の 「stereo sound 増刊 世界のコントロールアンプとパワーアンプ」(表紙はTHAEDRAとAMPZILLA)での評論家のコメントで、入力インピーダンスが7.5kオームと低いため(トランジスタアンプでは50kオーム前後が多い)、コントロールアンプには出力が強化されたタイプが求められるという旨のコメントが出てきます。
しかし上にリンクしたサービスマニュアル等を見ると75kオームなので、日本国内で当時7.5kと間違えてしまった情報を元にしてコメントしているような気がします。
● 2や2Aは所有したことがないのでよくわかりませんが、2Aは故障がかなり多いようで、某アンプ修理工房のHPではAMPZILLAの修理の殆どが2Aでした。
● メーターランプはヒューズ型ランプです。
2からか2Aからかは調べていませんが、後年はヒューズ型から豆電球タイプへ変わります。
左右3個ずつ計6個のヒューズ型ランプが直列で配線されているので、1個だけ切れてもランプが消えてしまいます。
入っていたのは以下のランプでヒューズの外側半分には、すっかり焼けて変色していますが反射シールが貼られていました。
日本製だったので後年の交換品かと最初は思いましたが、もう1台所有のAMPZILLAも同じものが入っていたので、最初から使われたようです。
JAPAN
ROYAL
12V 0.15A
金属部直径 5.5mm
全長30〜34mm
・同種の製品はもう作っていないですが以下の会社の製造と思われます。
● メーターランプヒューズはもう1台所有のAMPZILLAから取り出した中古3個もおつけします。
また反射シールはありませんが新品6個をお付けします。
新品は以下の出品者が時々出品しているものを入手しました。
反射シールがあまり機能していないものとの比較になりますが、明るさは殆ど変わらなく感じました。
出品タイトル概要
電球 12V 150mA 1.8W ガラス管 ヒューズ型 電球
● 試聴機器
◯ CDP系
ADC CD-250XR
(オペアンプM5221、muses02)
◯ パラメトリックイコライザー
AR LIMTED MODEL6
(2台を左右モノで使用)
◯ プリアンプ
MARK LEVINSON ML-1L
(VOLはspectrol、ラインモジュールはオペアンプ使用でBB OPA627A)
◯ パワーアンプ
・GAS AMPZILLA (出品機)
変わることが多いですが最近の常用は以下。
・MERIDIAN 605 (モノ)
・PASS aleph0 (モノ)
・UNISON RESEARCH NIMBLY (KT88pp)
・是枝重治さんの各種真空管パワーアンプ
◯ スピーカー
・B&W SS-25 signature (88dB,8オーム)
・INFINITY Kappa Rear (88dB,8オーム)