
★素材 : シルク100%・手織り
★サイズ : 約 199×299cm
(房を含まない長さです)
★ノット数 :17×17/1平方センチメートル 約289万ノット
★厚み : 6mm
★産地 : イラン・クム
★状態 : 未使用品
柄の意味と象徴
1.中心(メドリオン)=宇宙の中心・神の象徴
円形の中心は「全ての秩序の源」「神の存在」を表します。ペルシャ文化では、宇宙や生命の中心としての神聖な意味を持ちます。
2.放射状の花弁(ロゼット)=無限・調和・精神的上昇
中心から放射する形は、調和・繁栄・平安を象徴します。見る者の視線を自然に中心に導き、瞑想的・神秘的な印象を与えます。
3.周囲のアーチ模様=モスクの窓・祈りの場
絨毯の外枠に並ぶアーチ文様(ミフラーブ風デザイン)は、礼拝空間を象徴します。神聖な空間を囲む「楽園の門」とも呼ばれます。
4.全体構成=「地上の天国(Paradise Garden)」
ペルシャ絨毯はしばしば、理想郷=「天国の庭」を表現しています。このデザインも、秩序・光・生命の調和を象徴する一種の宇宙図(Cosmogram)です。
クムは日本では最も知名度の高い絨毯産地で宗教色の濃い町です。
クム絨毯の歴史は1930年頃からと浅く、最初はウール絨毯を、後にシルク絨毯を織るようになりました。絹の産地としても有名なクムで、現在作られるほとんどの絨毯は100%シルク製です。
歴史が浅い分、伝統的な柄にとらわれず、敏速に海外市場の動向や時代の潮流をとらえ、各産地の技術やデザインの要素を組合せて独自のデザインを作り出すなど、新しいペルシャ絨毯のスタイルを生み出したと言えます。
ペルシャの伝統美とヨーロッパの洗練された感覚が融合し、現代の住環境にもよく調和し、欧米でも非常に人気が高く、日本でも一番馴染みの深い産地です