
日本陸軍の兵舎等で使われていた、下士官用の椅子のレプリカになります。
将校用椅子の実物が手に入ったことにより、写真2以外の詳細な部分がわかりましたので製作致しました。(将校用と下士官用の違いは、背もたれの筋の本数と、座面にダック生地が貼ってあるかの違いのみであるからです。)
非常に製作が難しく、座面上下で長さが違うためそれを調整しながら削るのに大変な労力を要しました。戻りもあり、背もたれ部の高さが資料より5mmほど高くなってしまいましたが、他はぴったり合わせてあります。(もっとも、実物は資料より約8cm短いため絶対ではないようです。)
よって、記載の通りのお時間をいただきます。
規定通り木ネジはマイナスで統一しております。打つ場所も資料と実物を突き合わせながら行いました。
使用木材をケヤキにしましたのは、指定木材の一つであるセンがケヤキの代用品であったためです。
センは現在銘木にも使われる木ですので、今となっては信じられませんが、そうであるなら逆に代用できるだろうと思い使用しました。
ただ、軍刀掛と違い、比較的小型かつ薄くて細長い部材が椅子には使用されておりますので、実物同様センで作れないことはありません。しかし、センの供給が目下不安定でありますので、必ず作れるとは断言できませんし、写真の通りの色味になるかも分かりません。
それでもセンが使用されたものが欲しい、ということでありましたら別注で製作致します。落札後取引ナビよりご連絡ください。(令和5年12月現在で落札開始価格より15000円増しになる見込みです。)
底部の支柱は実物に合わせ、交差するようにし、8ミリの鉄棒を曲げて自作しております。
かように非常に手間もお金もかかっております。高額になってしまいましたが何卒ご理解頂きたく存じます。
中隊本部に置く椅子が、動員でなぜか足りなくなった。
「熱心」な指導の結果、壊してしまい内々に処理したい。
そうした勤務の一助にいかがでしょうか。