ラックス SQ-38です! 改良版の38Dは結構出ますが初代の38はあまり見られない希少品だと思います。
本機は全部品を取り外し点検の上、劣化部品を交換し組み立て調整したSQ-38真空管プリメインアンプです。
修理の内容です。全ブロック・オイルコンデンサー、値のずれた抵抗、音量・バランス・トーンコントロール全VR、ダイオード、ヒューズボックス、3Pインレット電源コード、すすけたラグ端子を含む全配線、RCA入力ピン、スピーカー端子をバナナプラグ対応に等の取り替えと入力ファンクション・モードセレクターの分解清掃を行いました。バイアス回路をLch・Rch分けて調整できるよう変更しました他はオリジナルのままです。全真空管は手持ちの真空管試験機(VG-7D)で正常動作範囲内を確認いたしました。特に出力管6RA8のgmは10200~11000と良好です。
性能の確認です。ハム音、VRガリ、切り変えノイズ等は無に等しく極ごく低いレベルです。出力ですがプレートに352Vバイアスは-33.1~33.6V・IP25mAとして、オシロで観測波形が歪む手前でL・Rch 13Wと出力管や出力トランスは良い状態です。周波数特性は30HZから20KHZまでほぼフラット、30k位からなだらかに減衰と初期の性能に近いと思います。出力は少ないように思われますが極端な低能率スピーカーでなければ十分です。トーコントロールや各切り替え等も異常ありません。レコード(MC、MMの2系統)、CDなどの入力(AUX3系統)も全て問題ありません、特にアナログレコードとは相性がよく聞かせられます。歪率ですが1Wで0.15%以下、10Wでも0.45%以下と真空管アンプとしては優秀ですが、半世紀前の古い物ですのでこの先性能は保証できません。
38Dと音質について聞かれますが、出力管と出力トランスが同じですので違いは感じられません。
モニター回路の配線引き回しと切り替えスイッチが増えたため音質を悪くする要因が増えたと思います。
外観です、ウッドキャビネットは、欠けや割れ有りましたので補修・補強をしてニスを塗り替えました。クロームメッキのフロントパネル(左上)にも変形や腐食が有りましたので磨きましたが完ぺきではありません。決して超美品ではありませんが年数の割には綺麗に仕上がりました。
これらをご理解の上で真空管の音を楽しみメンテの心得のある方のご入札をお待ちしております。尚到着時音が出ない、使えない機能がある等のトラブル以外はNC,NRでお願いします。付属品としてメンテナンスに困らないよう、修理後の電圧等を回路図に記入したデーターと取説(38D)のコピーをお付けします。
最近落札者様と連絡が取れない事象が発生いたしました。24時間以内に連絡をお願いいたします。私のほうもスムーズな発送を心掛けます。