イギリスのバンド、Tears For Fearsの2枚目のスタジオアルバムで、1985年2月25日にマーキュリー・レコードからリリースされ、フォノグラム社が配給した。バンドのヒットしたデビューアルバム『ザ・ハーティング』(1983年)の続編である『ソングス・フロム・ザ・ビッグ・チェア』は、そのアルバムの暗く内省的なシンセポップから大きく逸脱し、より主流のギターベースのポップロックサウンド、洗練された制作価値、多様なスタイルの影響を特徴とし、ローランド・オーザバルとイアン・スタンレーの歌詞には社会的、政治的なテーマが盛り込まれている。
このアルバムはイギリスで2位、アメリカで1位を記録し、マルチプラチナアルバムとなり、バンドのこれまでで最も成功したスタジオアルバムとなった。シングル「Shout」と「Everybody Wants to Rule the World」はともに米国ビルボードホット100で1位を獲得し、英国シングルチャートのトップ5にランクインした。また、「Head over Heels」、「Mothers Talk」、ライブバージョンの「I Believe」も国際的に成功した。リリース時に批評家から好評を博した『Songs from the Big Chair』は、長きにわたる賞賛を集め、1980年代のベストアルバムの1つに選ばれ、『死ぬ前に聴くべき1001枚のアルバム』という本にも収録された。