*FELIX MENDELSSOHN -BARTHOLDY: SINFONIE Nr. 3 a-moll " Scottish" op. 56
**PETER TCHAIKOWSKY: CAPRICCIO ITALIEN op. 45
* SDDWESTFUNK ORCHESTER, BADEN-BADEN
** ORCHESTER DER WINNER STAASOPER in der Volksoper
Dirigent: EDOUARD VAN REMOORTEL
ORBIS CX 11630
RING DER MUSIKFREUNDE ・ KOLN AM RHEIN
ベルギーの名指揮者、エドゥアルド・ヴァン・ルモーテル(1926~1977)による交響曲第3番《スコットランド》の隠れた名盤である。以前、小石忠男氏が「彼の音楽は端正に造型され、新鮮な躍動感にあふれて、みずみずしく流れる。明るく力強い活気と晴朗な歌が美しく調和している」と彼の藝風全般について述べておられたが、この評論はさながら《スコットランド》の録音を念頭に各楽章の演奏に沿って述べられているかのやうである。ヴァン・ルモーテルの録音は、交響曲に限れば他に同じくメンデルスゾーンの第4番『イタリア』、フランク、ベートーヴェンの第7&8、ハイドンの《太鼓連打》があり、いずれもかつて米VOXでCD化されたが、この《スコットランド》は原盤の故障等に因るものかCD化されることは終ぞなかった。
然るにヴァン・ルモーテルとともに将来を嘱望された同郷、同年代のアンドレ・ヴァンデルノート(1927~1991)がその晩年にベルギー・フランス語放送管弦楽団を振って録れた数多くのライヴCDが発売されたが、以前の新鮮な瑞々しさは消え失せ恣意的で硬直した表現が目立ち、かつてモーツァルトの名指揮者として令名を馳せた面影を偲ぶべくも無かった。
一方のヴァン・ルモーテルは知命50歳で夭逝したが、それでも彼がその絶頂期に録れた録音はいまもファンの垂涎の的となり探求され続けている。
当LPはMINT盤であり、出品するに先立ち開封し検盤、試聴後、新たに内袋に入れ保管していた一枚である。ORBIS共通ジャケットだが、一部、糸のほつれ等が見られるが他に破損等皆無である。