故郷スペイン・トレドへの帰郷という大きな転機の中で制作されたMat Kerekesの最新作『To Dream Of Something Wicked』は、彼の率直なソングライティングを“ほろ苦いノスタルジー”の視点で再構築した、極めてパーソナルな一枚。 叔父や兄のChrisら家族も制作に参加し、余計な装飾を排したミニマルなアプローチで感情の核心を描き出している。前作『You Look Like A Stranger』の壮大なプロダクションから一転、本作は記憶の断片を綴った親密なスクラップブックのように仕上がり、人生の岐路に立つアーティストの内省と、未来への不安と希望を映し出す作品となっている。