26.5×18.6㎝
墨付53丁
【体裁】〈私見を含む〉
・本体の両面を、硬い表紙と1枚の間紙に挟まれた形をしている。
・本体と表紙の古さの違いは一目瞭然である。
・表紙と本体の境目に1センチ巾の穴が、天地からそれぞれ5センチの所に空いている。【画像2参照】つまり、元々は、紙縒りで2カ所留められた、簡易製本だったようである。
・上段の書き込み部分で気になることがある。
「喜撰法師」の19丁表【画像5参照】のように、書き込み文字の上部が一直線状に切れていて、これは26丁裏「遍正昭僧正」、29丁裏「光孝天皇」等など、多く見られる。これは、簡易製本の紙縒りの部分が切れて、バラバラになった状態の本体を製本する際に、本体の天地、背の部分を化粧断ちしたたときに起こった事故のようである。
【内容】
1丁表~2丁表
「百人一首」について。その成立にまつわる事柄について、述べているようである。項目だけ揚げると
百人一首師説抄 1丁表
一 百人一首を定家卿御撰おかるゝ趣
一 新古今選者の事
一 定家卿喪籠始事
一 新古今に点の本とて世に有て是は於隠岐國後鳥羽の法皇云々
2丁表
一 此百人一首に通具有家長明此等の歌人不入事は~中略~定家のいに叶わさるゆへに除てと云々
2丁表~53丁裏 〈最初の「天智天皇」から35人目「紀貫之」まで〉
ということは、このオリジナルは「上中下」の三冊本だったかもしれない。「上下」二冊では、「下」が分厚すぎる。
*1 天智天皇
*2 持統天皇
*3 柿本人麻呂
*4 山邊赤人(山部赤人)
*5 猿丸大夫
*6 中納言家持(大伴家持)
*7 阿倍仲麿(阿倍仲麻呂)
*8 喜撰法師
*9 小野小町
*10 蝉丸
*11 参議篁(小野篁)
*12 僧正遍昭
*13 陽成院(陽成天皇)
*14 河原左大臣(源融)
*15 光孝天皇
*16 中納言行平(在原行平)
*17 在原業平朝臣
*18 藤原敏行朝臣
*19 伊勢
*20 元良親王
*21 素性法師
*22 文屋康秀
*23 大江千里
*24 菅家(菅原道真)
*25 三條右大臣(藤原定方)
*26 貞信公(藤原忠平)
*27 中納言兼輔(藤原兼輔)
*28 源宗于朝臣
*29 凡河内躬恒
*30 壬生忠岑
*31 坂上是則
*32 春道列樹
*33 紀友則
*34 藤原興風
*35 紀貫之
【因みに】撰者「祐海」について
『百人一首師説抄』 (百人一首注釈書叢刊 5) 単行本 1993/1/1
泉 紀子 (編集), 乾 安代 (編集)
によれば、
不動院の天台僧、法印祐海によって、明暦四(1658)年に成立した本書は、二条派の流れをくむ、三条西家流の〈百人一首秘伝〉伝授の一つで、近世初期における〈百人一首古注〉集成の趣きさえ感じさせる注釈となっている。宮内庁書陵部蔵本を底本として翻刻。
とある。
【刊期等】不明
原本は明暦四(1658)年に成立。
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。
※なお、落札頂いた商品は、郵送を基本としておりますので、土・日、休日・祝日の発送は致しておりません。あらかじめご承知おき下さい。