1928年製のプリムス96 です。デートコードはSで、奇跡の未使用品です。ブルーのSwing Tagが現存しているのも驚きです。燃料は灯油です。
タンクは目に付くへこみはありません。タンク裏に折り畳み足の接地により、ほんの僅かな傷があったりしますが、ほとんど気にならないと思います。タンクの滑らかな表面を見ていると、約100年という時の経過を忘れさせます。これまでの所有者が無理な磨きを掛けていないので、刻印等もはっきり判別できます。これって結構重要だと思います。ブラスですので、僅かな緑青もあったりしますが、気になる方は磨いてください。タンクの中央蓋も完全に当時のもので、後年は切れ込みが全体に入ります。給油キャップもローレットのデザインから当時ものであることがわかります。折り畳み足、がたつきありません。しっかりしています。
バーナープレートは、当時のPRIMUS SWEDENの刻印が泣かせます。錆ありません。
バーナーベル(4017)はPRIMUS SWEDENの刻印があり、当時のものです。
ヴァポライジングチューブは、表面がとても滑らかで、うっとりします。
鉄製のウインドスクリーンもメッキがこれだけ残っているのは、未使用であったおかげだと思います。使用品は錆や焼き跡でほとんど黒くなってしまいます。
3本のパンサポートは、錆ほとんどありません。未使用ですので、もちろん焼き跡などありません。
アルコールボトル(No.1738)は、底部表面に僅かな錆がありますが、イラストはほぼ残っています。この状態も素晴らしいです。
レンチは表面に僅かに錆がありますが、当時のPRIMUS 及びSWEDENの刻印が雰囲気あります。
プリッカー(掃除針)ももちろん当時のR1222です。3本あります。
収納缶は、ポツポツと点錆がありますが、100年近く経ってこれだけイラストが残っているのも、希少だと思います。
使用説明書は、上蓋に僅かに張り付いていたので、ポツポツと錆が点在していますが、とても状態がよいです。通常この年代の説明書はたとえ残っていても油汚れで真っ黒だったり、切れていたりします。未使用ですのでこの状態が保てたのでしょう。年代的に直前まで固定脚の96が製造されていますので、イラストは前モデルです。
各パーツの収納袋は、一部切れていたりしますが、現存しているだけで珍しいのとモデルの変遷を研究するにはいい資料ですので、そのままにしてお付けします。
以上状態について説明しました。使用するには恐らく各種パッキン等のメンテナンスは必要だと思いますが、1920年代のプリムス96の未使用は世界的にみても、ほとんど手に入れられる機会はないと思いますので、コレクター収蔵品として使用せずにお持ちになることをお薦めします。
私はこれまでケロシンストーブ、ランタンを中心に収集してきました。コレクターの目で、出品物を見ています。安心してご入札ください。