改訂版 武田惣角と大東流合気柔術
共著 佐川幸義 堀川ちゑ子 井上祐助 佐藤啓輔 久琢磨 近藤勝之 森恕 岡本正剛 武田時宗 スタンレー・プラニン
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本文モノクロ
大東流中興の祖・武田惣角の足跡、エピソードの数々を明らかにするだけでなく、
高弟方による忌憚のない大東流観を紹介。
惣角の実像と門外不出とされてきた大東流技の本質に迫る。
初版『92年刊『武田惣角と大東流合気柔術』に、あらたに佐藤啓輔氏(惣角より昭和10年教授代理を受ける)のエッセイ記事を加えた〈改訂版〉。
合気道または大東流合気柔術の各流派の師範クラスの方にインタビューしたものの集大成です。
植芝盛平などその他の関係武道者についても語られた本書は、古写真も含め貴重な資料としても広く求め続けられている。
【主な目次】
武田惣角の足跡を辿る(スタンレー・プラニン)
たゆまぬ修行を続けて八十年(大東流合気柔術宗範 佐川幸義)
不滅の合気を全身に秘めて(堀川幸道夫人 堀川ちゑ子(堀川幸道 大東流合気柔術免許皆伝 名人)
大東流合気柔術幸道会総本部長 大東流合気柔術免許皆伝 井上祐助)
我が武道遍歴 師・武田惣角の思い出(教授代理・佐藤啓輔)
大東流合気柔術総伝技を次代に託して(大東流合気柔術免許皆伝・久琢磨)
「武道即ち人生」を座右の銘に(大東流合気武道宗家代理・大東流合気柔術免許皆伝(現大東流合気柔術本部本部長・総務長) 近藤勝之)
大東流技の研究・錬磨・伝承を目指して(大東流合気柔術琢磨会総務長 森恕)
天地前後左右の六方に対応する技を求めて(大東流合気柔術六方会宗師 岡本正剛)
父・惣角直伝の大東流を守って(大東流合気武道宗家 武田時宗)
【著者詳細】
佐川幸義(大東流合気武術宗範)
堀川ちゑ子(堀川幸道夫人)
井上祐助(大東流合気柔術免許皆伝、大東流合気柔術幸道会総本部長)
佐藤啓輔(教授代理)
久琢磨(大東流合気柔術免許皆伝)
近藤勝之(大東流合気柔術宗家代理・大東流合気柔術免許皆伝・大東流合気柔術本部長)
森恕(大東流合気柔術琢磨会総務長)
岡本正剛(大東流合気柔術六方会宗師)
武田時宗(大東流合気武道宗家)
スタンレー・プラニン(合気ニュース編集長)
【詳細目次】
はじめに
武田惣角の足跡を辿る
文 スタンレー・プラニン
聞き手/合気ニュース編集長 スタンレー・プラニン
大東流合気柔術について/武田惣角の生い立ち/惣角の少年時代と早期教育/武田惣吉/東京、榊原道場内弟子時代/実戦で技を試す/保科近恵(西郷頼母)/桃井道場での修行/九州、沖縄での武者修行/足跡不明の時期/大東流技系図/御式内/英名録と謝礼録/武道家としての惣角/大東流と合気道/今日の大東流合気柔術/大東流合気武道宗家 武田時宗/大東流合気柔術琢磨会/大東流合気柔術幸道会/大東流合気柔術六方会/大東流合気武術佐川道場/終わりにあたって/改訂版刊行にあたって
たゆまぬ修行を続けて八十年
大東流合気柔術宗範 佐川幸義
武田惣角の弟子 父・佐川子之吉のこと/師・武田惣角先生のこと
不滅の合気を全身に秘めて
堀川幸道夫人 堀川ちゑ子(堀川幸道 大東流合気柔術免許皆伝名人) 大東流合気柔術幸道会総本部長 大東流合気柔術免許皆伝 井上祐助
惣角と幸道の父・泰宗との出会い/幸道の素質を見抜いた惣角/稽古を他人に見せなかった幸道/途中で絶対に抜けられぬ幸道の技/全身が合気/優しい面ときつい面を合わせ持つ武田惣角/合気柔術は殿中における技大東流柔術は実戦的なもの/惣角の免許状の代筆をした幸道/大東流に生きる護身術の精神/堀川幸道経歴
我が武道遍歴 師・武田惣角の思い出
文・教授代理 佐藤啓輔
柔道のこと/唐手のこと/坐禅のこと/大東流・武田惣角先生との出会い/大東流教授代理/惣角と瀬見/瀬見での講習について/惣角先生に聞きたかった二つの疑問/時宗宗家と佐藤啓輔氏/植芝盛平と合気道について/佐藤氏が記憶している惣角との対話および逸話
大東流合気柔術総伝技を次代に託して大東流合気柔術免許皆伝 久琢磨
重役命令で合気柔術を始める/後世のためにまとめた大東流合気柔術総伝技/弁慶が牛若丸の家来になったごとく、惣角先生の膝下に伏して入門/惣角から侍の道を学ぶ
「武道即ち人生」を座右の銘に
大東流合気武道宗家代理 大東流合気柔術免許皆伝(現大東流合気柔術本部本部長,総務長) 近藤勝之
第一部 大東流との出合い
会津藩と武田家の流れを合体させた大東流合気柔術/《大東流路史》/大東流の特徴 合気による崩しと当て身/惣角の修行足跡/不世出の名人 惣角/厳しい宗家教育を受けた時宗宗家/武道の師 細野恒次郎、 吉田幸太郎 両先生/時宗宗家による特別稽古を受ける/惣角の高弟方に学ぶ/人生の師 山岡鉄舟/「武道即ち人生」を座右の銘に/本流を守って第二部 大東流の伝統を守り、さらなる発展をめざして
宗家代理、教授代理とは/最高峰の免許皆伝 /次期宗家擁立をめぐって/スタンレー氏の論説に応えて/
大東流の今後進むべき道
大東流技の研究・錬磨・伝承を目指して大東流合気柔術琢磨会総務長 森恕
独自の鍛練で病気を克服された久師範/技法の継承を目的に 琢磨会設立/惣角の来阪ふらっと現われた武田惣角/新聞社防衛に合気術を学んだ久師範/久師範が残された『大東流合気武道伝書 全十一巻』(総伝)/古い伝書をはるかに越えた武田惣角の技法/大東流の合気は呼吸と重心/大東流ルーツを考える「技のみありき」その伝承の不思議/大東流における宗教性とは
天地前後左右の六方に対応する技を求めて
大東流合気柔術六方会宗師 岡本正剛
恩師 堀川幸道師範/興味本位の弟子は受け付けなかった惣角/惣角よりじかに貰うはずだった幸道師の先許皆伝/六方会の由来 天地前後左右に対応してやれる技/「合気」の解釈と表現はそれぞれ異なるもの/カではなく何百ボルトの電流でショックを与えるように
父・惣角直伝の大東流を守って
大東流合気武道宗家 武田時宗
第一部父・武田惣角を語る
戦場を駆けまわっていた剛気者 惣角/放浪の人 惣角/合気で人の腹をみる惣角/裁判官、判事、警察に判を押させた惣角/段も級もない惣角/惣角の不思議な神通力 その一/惣角の不思議な神通力 そのニ/惣角の「壁抜きの技」/惣角をとりまく名士たち/死ぬまで全国を歩いた惣角第二部 惣角の弟子・植芝盛平を語る
三十代で惣角の助手を務めた盛平/教授代理ほか、すべて英名録が証明/惣角に一番可愛がられた盛平第三部 惣角の修行足跡、大東流史、技法を語る
清和天皇までさかのぼる大東流/「気合い」は攻撃、「合気」は防衛/御殿術として用いられた大東流/剣が基盤 手首の返りが大東流の極意/榊原鍵吉と桃井春蔵 両剣客に学ぶ/支部作りは時宗宗家から/一本一本が必殺技/「一万面被って三年修行」の武者修行/変遷を経た名称「合気道」/大東流史に欠かせない英名録
注釈
武田惣角年譜