15I'll Be There for You/You're All I Need to Get By (Razor Sharp Mix)
メアリー・Jのファンはクイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル自身と同じく、長引く戦いに耐えようとしているところだ。だからファンの大半は、別格のこのアルバムはグレイテスト・ヒッツとしてはふさわしくないと、早々に指摘した。名曲中の名曲「Love @ 1st Sight」、「You Remind Me」、「Your Child」、「Dance for Me」はどこにある? そんなことは構わないが答えである。『Reflections』はタイトルが示す通り、メアリー・Jの記憶プールをすくっただけのものだ。より充実した内容のベストがおそらく登場するだろう。現在のような時代はないから、R&B界に君臨する傷ついた心のレディから提供された最新作を柔軟に楽しもう。「Family Affair」、「Not Gon' Cry」、「No More Drama」といった色褪せない名曲に混じって、4つの新曲が収録されている。1曲として使い捨てはない。「We Ride (I See the Future)」は生意気な態度とハンドクラッピンしたくなるビートが酔わせる曲。「King & Queen」はジョン・レジェンドとのデュエットで恍惚としたファンタジーからスピンしたように思える。「You Know」は目眩のするようなディスコのヴァイブへとブレイクする。そして冒頭の「Reflections (I Remember)」は傷心と癒しの人生を誇らしく振り返ったものだ。誰もが絶対気に入るアルバムと断言することはできないかもしれないが、購入を迷っている人に、メアリー・Jの合図を伝えよう。"ためらっていてはだめ"