オシリス JA16
古代エジプト神話の神、オシリスの像です。オシリスは、古代エジプトの信仰において非常に重要な役割を果たした神であり、その姿と持ち物には深い歴史的・文化的意味合いが込められています。
歴史的背景と神話
オシリスは、古代エジプトの神話において、豊穣、死後の世界、復活を司る神です。彼は大地神ゲブと天空神ヌトの間に生まれ、弟のセトによって殺害されるという悲劇的な神話を持っています。しかし、妻であるイシスと息子のホルスによって蘇り、冥界の王として死者の魂を裁く存在となりました。
この神話は、ナイル川の氾濫と収穫、そして死後の再生というエジプト人の世界観を象徴しています。彼は、作物が死んでまたよみがえるように、死が終わりではなく、新しい生命への移行であることを体現していました。
デザインと象徴的意味合い
王冠（アテフ冠）：
オシリスがかぶっている特徴的な白い円錐形の王冠は、「アテフ冠」と呼ばれます。これは上エジプトの王冠と、両側にコブラ（ウラエウス）をあしらった一対のダチョウの羽で構成されており、王権と神性を象徴しています。
フック（ヘカ）とフレイル（ネケク）：
両腕で交差して持っている二つの道具は、「フック（ヘカ）」と「フレイル（ネケク）」です。
フック（ヘカ）： 羊飼いの杖を象徴し、王の権威と支配力を表します。
フレイル（ネケク）： 穀物を脱穀する道具であり、豊穣と支配を象徴します。
これらは古代エジプトの王権の象徴であり、オシリスがかつて地上を統治した王であったことを示しています。
顎鬚：
あごに描かれた曲がったつけひげは、神性と王権を示すシンボルです。古代エジプトでは、ファラオが儀式の際に着用しました。
体：
彼の身体は、しばしばミイラのように包帯で巻かれた姿で描かれます。これは、彼が一度死んで再生したことを示しており、死後の世界と復活の神であることを強調しています。
古代エジプト人にとって、単なる神ではなく、死後の安寧と来世での復活を約束してくれる存在でした。彼の像は、信仰の対象であり、永遠の生命への希望と、地上での豊穣を願う人々の想いを表しています。
ピューター製で、長さ45cmのチェーン（T:3.3cm）JA16
Fantasia／ファンタジア／カタカムナ
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