日本の伝統芸能、雅楽の壮麗な舞を彩ってきた貴重な舞楽面、「納曽利」でございます。

深い歴史を湛える江戸時代に製作された木彫りの逸品であり、悠久の時を超えて現代にその姿を伝えております。舞楽「納曽利」は、荒ぶる龍が姿を変え舞い踊る様を表す演目であり、その物語性を象徴するかのごとく、力強くも雅やかな表情が特徴です。

本面は、力強い彫り込みと、かつて目元や口元に施された金色の彩色の痕跡が、往時の華やかさを今に伝えます。特に、舞の躍動に合わせて表情が変化する可動式の顎は、実用性と芸術性を兼ね備えた、当時の面師の高い技術の証です。

面裏には、古来より伝わる丁寧な**黒漆塗りが施されております。これは、江戸時代の能面にも見られる格式高い技法であり、演者の汗から面を保護し、永く美しい状態を保つための職人の知恵と技術の結晶です。**この漆塗りが、本面が舞楽の舞台で実際に使用され、大切に扱われてきた証でもあります。

経年による細かな傷や彩色の剥落はございますが、それらは約200年以上の時が刻んだ歴史の証であり、この面が歩んできた道のりを物語る「古色」として、美術的価値を一層高めております。特筆すべき大きな破損はなく、現在まで良好な状態を保ち、その姿をとどめております。

日本の伝統美と、雅楽の精神が宿るこの納曽利面。
美術品として、コレクターズアイテムとして、また日本の歴史を伝える貴重な文化財として、唯一無二の存在感を放ちます。
この機会に、時を超えた日本の雅楽の美学を、お手元でお楽しみいただければ幸いです。

どうぞ、この貴重な機会をお見逃しなく、皆様からのご入札を心よりお待ちしております。

サイズ

• 幅：約15cm
  
• 縦：約21.5cm
  
• 厚み：約10.5cm
  

状態

• 経年による細かな傷や汚れ、彩色の剥落が一部に見られますが、目立つような大きな破損はなく、全体として良好な状態を保っています。
  
• 詳細は画像にてご確認ください。
  

材質

• 木彫（本体）
  
• 面裏：黒漆塗