ヴァルター・フォン・ライヒェナウ(Walter von Reichenau)は、ドイツ陸軍の元帥です。1941年のバルバロッサ作戦で第6軍の司令官であった時、彼は悪名高い「ライヒェナウ指令」を発し、東部戦線でユダヤ人の虐殺を命令し、人道に対する罪を問われた人物です。ライヒェナウは元々ヒトラーに信奉し、熱烈なナチス党員であり、突撃隊の粛清をも催促したと言われています。1938年のブロンベルク国防大臣罷免事件では、退任するブロンベルクの推薦でフリッチュに代わる陸軍総司令官候補として名前が上がりましたが、ルートヴィヒ・ベックやゲルト・フォン・ルントシュテットの反対で就任は流れました。ライヒェナウは1942年1月に南方軍集団司令官でしたが、病気で倒れ、後送中に事故死しています。