高山樗牛
(1871~1902)羽前国鶴岡(現・山形県鶴岡市)生れの思想家、文芸評論家。生れ名・斎藤林次郎。
1872年、伯父・高山久平の養子となる。号・樗牛は荘子からとり、高校時代から使用する。
1893年、東京帝国大学文科大学哲学科に入る。1894年、『瀧口入道』で読売新聞懸賞小説に入選。
1896年、大学卒業、第二高等学校教授となる。同年『太陽』に『「今戸心中」と情死』発表。
1897年、校長排斥運動を機に辞任、博文館に入社し『太陽』編集主幹となり、「日本主義」を
「ロマン主義」的美文で鼓舞。美学をめぐって森鴎外と論争。
1900年、文部省から海外留学を命じられ、帰国後は京都帝国大学の教授の座が内定していたが、
洋行壮行会後に喀血、入院。1901年、留学辞退。のち一週一講座の東大講師となる。
この病中に、ニーチェ主義、日蓮主義へと転変。1902年、『奈良期の美術』により文学博士号を授与。
同年、肺結核の病状悪化により東大講師辞任。同12月、死去、31歳。
書名:樗牛全集(明治38年:博文館版):全5巻揃:
著者:高山林次郎
編輯:齋藤信策/〔姉崎正治〕
発行所:博文館/〔5巻のみ+春陽堂〕
発行日:【1】明治38年5月20日 再版発行 (明治38年2月28日 発行) 他
定価:1円50銭 × 5 = 7円50銭
所収:【1】 美學及美術史 ◇ 美學上の研究 /
美學上の理想説に就いて / 美感に就いての觀察 / 月夜の美感に就いて / 宗敎と美術 / 詩歌の所縁と其對象 /
日本畫の過去及び將來に就いて / 歴史畫題論 / 歴史畫の本領及び題目 /『審美綱領』を評す 他 /
【2】 文藝及史傳 上 ◇ 文藝評論 /
文學及び人生 / 近松巣林子 /
第一期(明治28年9月~明治29年10月);運命と悲劇 / 歴史的精神 / 鴎外に答ふ /『今戸心中』と情死 他 /
第二期(明治30年6月~明治33年7月);曲亭馬琴 / 齋藤綠雨が色道論を讀む / 泉鏡花に與ふ 他 /
第三期(明治34年1月~明治35年11月);姉崎嘲風に與ふる書 / 笹川臨風が『奈良朝史』の首に書す 他 /
【3】 文藝及史傳 下 ◇
釋迦 / 平相國 / 菅公傳 / 史傳雜簒 / 文藝評論補遺 /
【4】 時勢及思索 ◇
第一期(24年~29年9月);人生終に奈何 / 老子の哲學 / 人生の價値及び厭世主義 / 善と美の關係 他 /
第二期(30年5月~33年7月);日本主義と哲学 / 宗敎と國家 / 自殺論 / 死と永世 / 十九世紀總論 他 /
第二期・雜篇;基督敎徒の逢迎主義 / 日本人と能辯 / 西郷南洲の銅像 / 板垣伯と福澤氏 / 慈善と死 他 /
第三期(34年8月~35年終焉);美的生活を論ず / 日蓮上人とは如何なる人ぞ / 日蓮と基督 / 感慨一束 他 /
第三期・雜篇;田中智學氏の『宗門の維新』/ ニイチェの非難者 / ニイチェの嘆美者 / 中江兆民居士 他 /
【5】 想華及消息 ◇
瀧口入道 / 感想 / 雜篇 / 消息 / 外篇( 倫理敎科書 / 世界文明史 / 論理学 / 近世美學 )/
参考:帯・箱なし。小口・天・地、本文等に破れ・汚れ・ヤケ・シミ・蔵書印等あり。菊判。計約5.7kg。≪古本購入≫
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★終活のため処分しております。