
商品説明:
自宅にある古い魚籠です。入手してから魚籠として使ったことは一度もありません。
郡上の魚籠職人(後の県無形文化財)嶋数男氏から譲り受けました(購入しました)。嶋氏が魚籠づくりの参考に昔入手して手元に置いていた物です。どこで誰が作ったものかは定かではありません。おそらく昭和の初期かそれ以前に作られたものと思われます。
精緻な細工で魚籠が仕上げられています。魚籠というよりは花入れとして作られたものかもしれません。竹の削りは非常に綺麗に極限まで細く仕上げられています。このような竹の工芸品を研究しながら当時の嶋氏は自身の魚籠作りに精進していました。
「こんなびくはとてもやなぁが作れんてぇ(こんな魚籠はとてもじゃないが作れない)」とおっしゃっていました。
私の祖母は郡上の出身で、祖母の兄が教師をしていて嶋氏は教え子になるので、長く親交がありました。私が嶋氏の仕事場(自宅)に遊びに行くと、中庭に置いてある冷凍庫から鮎やサツキマスを出してきてお土産として渡してくれたものです。
偶然にこの魚籠を目にし、嶋氏に懇願して譲ってもらいました。
現在私の自宅には一尺を初め全サイズの嶋氏の魚籠があります。全部で30個ほどありますが、嶋氏以外の魚籠についてはそろそろ整理を始めようと思っていますので、少しずつオークションに出すことにしました。
こちらの魚籠は花入れとして、華道の展示会等に貸し出したことが何度かあります。どちらかというと実用品としてではなく今後も観賞用に使っていただきたいと思います。
一度オークションにだしますが、様子を見てウォッチが付かなければ早々に引き上げるかもしれません。迷ったうえでの出品です。
以上の事情をご理解くださった方のみウォッチ及び入札にご参加ください。
大きさは以下の通りです。
幅 22cm 高さ 22cm 奥行 22cm 口径 12cm 底の長さ 21cm(郡上魚籠は底の長さがその魚籠のサイズとなります。その基準で申しますとこちらの魚籠は 7寸 の魚籠ということになります)
写真の5枚目、魚籠の口の右下辺りに竹が跳ねているところがありますが、これは経年により竹が乾燥して暴れたものです。(嶋氏談)
ご覧くださるだけでも結構です。
ご無理のないようにご検討ください。