1966年フランス映画「ポリー・マグーお前は誰だ？」が、まるまる収録されている他、写真家で監督のウィリアム・クラインが撮った他の２作品「ミスター・フリーダム」と「モデルカップル」のサントラ盤も収録した初のウィリアム・クライン作品集。

★ポリー・マグーお前は誰だ？（1966仏）～モードの都パリ。恒例のパリコレクションが発表された。その年の新モードは、宇宙時代にふさわしく、アルミニュームを素材にしたデザインが圧倒的人気をよび、デザイナーは、ペンチ片手にモデルの間を走りまわっていた。数多いモデルの間で、最も注目を集めたのはポリー・マグー（Ｄ・マクゴヴァン）である。そして、物質文明のイメージ・シンボルとして大々的に売り出されることになった。世界中の眼は、一躍ポリー・マグーの姿に集中する。これに目をつけたのがテレビ局。ドキュメント・シリーズ“お前は誰だ”を製作することになった。ポリー・マグーのすべてを描き出すことによって、その背後にある消費文明の核心をあばき出そうというのだ。一方、パリから遠く離れた東欧のある国。眉目秀麗な王子イゴール（Ｓ・フレー）は結婚適齢期をむかえたにもかかわらず、なみいる姫君候補たちに、いっこう興味を示さない。側近たちが困りはてている頃、イゴール王子は、テレビでポリー・マグーに目をとめた。この女性こそ、私の妻にふさわしい。王子はすぐさま白馬にまたがり、パリを目ざして出発した。王子にとって、これは本当の恋だった。だが、この恋もジャーナリストにかぎつけられて格好の素材となってしまった。“イゴール王子、ファッション・モデルと結婚の御意向か”と派手に書きたてられる始末。王子の唯一の恋も、現代のマスコミ攻勢にはかなわない……。

出演：ドロシー・マクゴヴァン、「セシルの歓び」「雪どけ」「華麗なる復讐」「料理長殿、ご用心」のジャン・ロシュフォール、「危険な遊び」「シビルの部屋」「恋のマノン」「夕なぎ」のサミー・フレイ、「ぐうたらバンザイ!」「エスピオナージ」「最後の晩餐」「追想」のフィリップ・ノワレ。

音楽：「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」「華麗なる賭け」「おもいでの夏」「栄光のル・マン」「ネバーセイ・ネバーアゲイン」のミシェル・ルグラン。

★ミスター・フリーダム（1968年仏）～主人公“ミスター・フリーダム”の破壊的ギャグを通して描かれる皮肉や独特のポップ・アート等、クラインの魅力が満点の怪作。東西両陣営の対立が深まっている60年代のパリ。そこに送り込まれたアメリカの秘密エージェント、ミスター・フリーダムは、共産主義を一掃するために作戦を開始するが...。

出演：「サンチャゴに雨が降る」のジョン・アビー、「将軍たちの夜」「トパーズ」「マーフィの戦い」「危険な戯れ」のフィリップ・ノワレ、「夜霧の恋人たち」「ロバと王女」「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」「ジャッカルの日」のデルフィーヌ・セイリグ。

音楽：「唇によだれ」「カトマンズの恋人」「ガラスの墓標」「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」「さよならエマニエル夫人」のセルジュ・ゲンズブール。

★モデルカップル（1976年仏）～未来省のプロジェクトでは新しい都市が建設され、未来都市型の生活をする“モデル・カップル”としてジャン＝ミシェルとクーロディーヌが選ばれた。彼らは社会心理学者の監視のもと、寝食からセックスまで細かなデータを収集される。ふたりは最新の家具や家電に囲まれた部屋で、好きなように過ごす生活を始める。最初は喜んでいた彼らだったが、その実態はいわば実験用のモルモット。しかもその生活の一部始終はフランス全土にテレビ中継されており、いまや“モデル・カップル”は国民最大の関心事となっていた……。

出演：「フランスの思い出」「I LOVE YOU」「禁断のつぼみ」「女優マルキーズ」のアネモーネ、「赤ちゃんに乾杯!」「恋するシャンソン」「スパイ・バウンド」「アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵」のアンドレ・デュソリエ、「新・七つの大罪」「二人の殺し屋」「東京の休日」「第三世代」のエディ・コンスタンティーヌ。

音楽：「リスボン特急」「相続人」「潮騒」「続フレンズ ポールとミシェル」「カリブの熱い夜」「ゴールデン・チャイルド」のミシェル・コロンビエ。

上記「ウィリアム・クライン3部作」といわれ、監督は、3作品とも、写真家ウィリアム・クライン。

本品は、2016年に、Rambling RECORDS より発売され、廃盤になった物の、新品未開封盤になります。

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