越後屋覺帳 昭和15年2月発行 大三井の番頭三井高陽著書 皇紀2600年発刊
◆商品情報
1.著者=三井高陽
著者略歴。明治33年東京に生まれる。慶應義塾大學卒業後渡欧2回、主として独逸に於いて交通史を学ぶ。現・三井鉱山監査役、三井合名会社出資社員その他。
2.発行者=株式会社同文館
3.定價八拾銭
4.発行年月日=昭和15年2月。但し、著者はこれを、「皇紀2600年」と表現。懐かしいではないか。
5.目次から観るその特記内容
6.食道楽の書置として
食道楽の書き置きの中に、暑いときの蕎麦湯・甘酒・玉子酒・カステイラ口伝・昆布漬大根・鯖漬・塩辛・柚びし・小豆こし飴・味噌松風・蕎麦の伝・蕎麦がき・橙汁の製法を紹介
7.廃墟の跡を顧みてとして、生活改善で消えたものを懐かしむ
大礼服・フロック・燕尾・等の西洋流から和服にも礼服が要るとしてうんちくを述べる。
①着帯の儀=一番古い記録は170年前(当時)の京都梅宮の着帯地蔵の儀式で、祈祷料は百疋。
近親の夕食には、膾鯛・黒海月・栗白髪・アサリ貝・なめこ・はんぺん・鴨・着け蕨・松露・若狭小鯛・三組杯を出すとありました。床の間の掛け物・床の間飾り・違い棚飾り・屏風には右近等々を細かく記載。
以下、宮参り、初喰いについて記載。宮参りでは笹湯と称するものに鼠の糞三粒と奇抜な記録があります。次いで結婚・元服・改名・厄年等が続くが、厄年が面白い。厄除けのため、清浄な袋二つを用意し、この中に銅銭21個を入れ中庭に埋め、後厄の終わるとき掘り出して、一つは神棚に一つは乞食にやるとあります。
8.三井両家に対する特別出金の扱いについて。これは文政2年削減令が出て、禁止・減額となったとありますが、そのいきさつ及び事例は本文をご覧下さい。
9.新聞報道される前のニュースとして、幕末には内外情勢が手紙で送られた。その時代の遺物は多数宅に残っている。時節柄アヘン戦争のニュースはたびたび伝えられ、記録がある。
但し、国内政治についてはそう自由にいかず、奇抜な形で残る。事例は本文参照。
10.ご用金のつらさ、として幕末に金持ちに割当てた事例を記載。南紀徳川家の、幕府の銀札があてにならないとの記録もある。
11.商売繁盛福の神。先祖三井次郎右衛門の日記としてその事例を記載。8大名が平蜘蛛のようにしてご用金をねだりに来た段が面白い。
その他軽妙洒脱に数々の記録を紹介したエッセイであります。
当本は、今から50年前の大洪水で泥をかぶり、途中多少その砂粉があり、かつ経時劣化はいたしておりますが、手に取る分には支障はなく、なかなかの記録珍本とご推奨いたします。
ノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。