【 クリュッグ=クロ・デュ・メニルとサロンに挟まれた畑 】
シャンパーニュ地方に17あるグラン・クリュ格付け村のひとつ、
「ル・メニル・シュール・オジェ」。
シャルドネの聖地として知られるこの村は、ブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%シャンパーニュ)最高峰
幻の『サロン』が産まれる地であり、
その唯一無二な味わいを産む畑は昔ながらの栽培家が所有。
新たな造り手やブランドが現れるのは、ほぼ不可能なエリアです。
しかしながら、そのル・メニル・シュール・オジェに
2004年新たなレコルタンが生まれました。
それが今回ご紹介するシャンパーニュ
「エンクリ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ」です。
複数のクリュ(畑)や
セパージュ(ブドウ品種)を組み合わせ
アサンブラージュ(ブレンド)されるシャンパーニュにおいて、
単一のクリュ「ル・メニル・シュール・オジェ」のシャルドネ(単一ブドウ)のみを用いて造られる、
究極のブラン・ド・ブラン・シャンパーニュ、『サロン』。
同じくシャルドネ栽培に最適とされる特級畑「ル・メニル・シュール・オジェ」の中でも
さらに最上とされる中腹部に鎮座する、
クリュッグが単独所有する1.84ha(ロマネコンティと同じ面積)の石垣に囲まれた孤高のモノポール(単独所有畑)
『クロ・デュ・メニル』。
どちらも言わずと知れた
究極のブラン・ド・ブランであり
20〜30万は下らない銘酒です。
今回出品のエンクリは
『サロン』と『クロ・デュ・メニル』
2つの究極な畑の真ん中に
突如として現れたレコルタン・マニピュラン(RM=葡萄栽培者兼元詰め生産者)です。
シャンパーニュ好き、シャルドネ好きは
絶対に見逃さないでください。
このメゾンを率いるのは、イタリア人醸造家「エンリコ・ボールディン」氏。
元来彼の仕事は、痩せてしまった土壌を復元するために必要な種子などの特別なブレンド技術’’ハイドロシーディング’’に特化した土壌の環境改善のスペシャリスト。
この技術をもってトスカーナのワイナリーで活躍。
その後、シャンパーニュに拠点を移し念願の自身のメゾンを立ち上げることとなりました。
フランス人以外での新規参入は、ほぼ起こり得ない地のシャンパーニュ。
当初、レコルタン(RM)ではなく、フランス政府は(MA)という新しいカテゴリーを作った程でした。
メゾンとしての総生産量は僅か4万本足らず。
46ヶ月間、澱とともに瓶内熟成。
ドサージュ(補糖)は5g/Lの辛口。
マロラクティック発酵は行わず、手作業によるルミアージュで丁寧に仕上げられます。
桃や洋ナシのアロマに、白い花やアーモンドなど上品なニュアンス、
口に含むと、石灰質土壌由来のしっかりとしたミネラル感があり、酸とのバランスが素晴らしくエレガントな気品をもたらします。
飲み進めるほどに、長く続く余韻の中で
もう一口味わいたいと思わせる様な非常に完成度の高いブラン・ド・ブランです。
『サロン』と『クロ・デュ・メニル』を所有する方には
飲み頃を見極めるのに便利な1本であり、
『サロン』と『クロ・デュ・メニル』は高嶺の花。
という方にも
メニルのポテンシャルを計り知れる貴重な1本
であることをお約束します。