24×18.7㎝
全38丁 但し、丁付けが9丁から15丁まで飛んでいて、10,11,12,13、14丁がない。
【題箋】『今川 全』(一般的な表題としての「今川状」に改めた。
【扉】神功皇后が武内大臣(宿禰)の「くさずり」を切っている場面の図とともに、上部枠内にその時の事情が記されている。
神功皇后仲哀天皇妃天皇崩御後住吉大明神のおつげによりて皇后みづから三韓を討たもふ其時応神天皇御懐妊にてこまごま御鎧のひきあわせあきてあやふく見へさせたもふゆへ武内大臣鎧のくさずりをきつてあきまをふさがれしより脇盾(わいだて)といふこと始めしと也皇后は香椎大明神とあがめ奉る武内わ高良明神也
【内容】従来の「今川状」と同様で、「初登山手習教訓書」「腰越え状」など定番が揃っている。
上段枠には例によって、「知っていて便利」な事が、図を交えながら並んでいる。その一覧を以下に示す。
・いろは古文字(小篆)並 本字 1丁表
・諸禮之圖抄(いくつかを抜き出してみた) 2丁表
小袖の召させやう
途中の礼仕様
(行灯の)芯を切る躰
杯戴躰
鼻をかむてい
香のききやう障子の出入り
あふぎをつかふ事 等
・日本國盡 9丁表
五畿内五ヶ國
東海道十五ヶ國
東山道八ヶ國
北陸道七箇国
山陰道八ヶ國
山陽道八ヶ國
南海道六ヶ國
西海道九ヶ國
壹岐・對馬
・奉公人情状 19丁表
・店請状之事 21丁表
・永代賣跋? 24丁表
・諸官位名 26丁表
・僧之官名 29丁表
・精幸好光 30丁表
・法躰名字 30丁裏
・名字盡 32丁表
・(難読)名字(いくつかを抜き出してみた) 35丁表
猪股(いのまた)・四月朔日(わたぬき)・五月女(さうとめ)・八月朔日(ほつみ)・釈迦年尼仏(にくろべ)・子子子(ねこし?)等
・名頭(ながしら)字 35丁裏
・十干十二支 36丁表
・偏並冠(漢字の部首) 37丁表
・不成就日 38丁表
【刊期等】時期は不明
元祖西村屋傳兵衛
東都書林 永壽堂 西村屋與八板
馬喰町貮丁目角
【因みに】裏表紙に
明治参拾壱(1898)戊戌年六月改之
所有人 小濱定吉
明治三十一年六月再表
所有主 ■■■■■?
等とあるが、「改之」は「所有人が小濱定吉」に移ったことを意味しているのかも知れない。そして「再表」は再び代わった・・・・・?よく分からない。
してみれば、この表紙自体が新たに付け直されたようにも思う。表紙に比べ、中味の傷み具合は結構酷いからである。
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。