ダライ・ラマしか語りえない、
たぐい稀な世界観と人間観。
チベットの宗教的、政治的最高指導者として
精力的に平和活動をつづけ、
ノーベル平和賞を受賞した第14世ダライ・ラマが、
観音菩薩の生れ変わりとしての生い立ちから、
長きにわたる亡命生活の苦悩、宗教指導者たちとの交流、
世界平和への願いなどを、波乱の半生を振り返りつつ語る。

「わたしにとって〝ダライ・ラマ〟とは、
わたしが占めている職務を意味する称号である。
わたし自身は一箇の人間にすぎず、たまたま、
仏教僧たらんとする一チベット人なのだ。
この書物は決して仏教に関するものではないが、
一僧侶としてわたしのこれまで辿ってきた
人生をみなさんに知っていただこうと思い
上梓した次第である」(「はしがき」より)。
チベットとダライ・ラマを知る恰好の入門書。


●目次●



白蓮を持つ人／
獅子の玉座／
侵略ー嵐の到来／
南へ避難／
共産主義中国／
ネール氏の拒絶／
亡命を決意／
絶望の年／
十万の難民／
僧衣を着た狼／
“魔術と神秘”について／
チベットからの便り／
平和への提言／
普遍的責任と善意
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
私の旧約聖書
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

さて、このアブラハムのあたりから、正確にいえば、
アブラハムと神の関係のあたりから、
読むのをやめられなくなるのです。

私は、イェホバさんにはあまり物驚きをしませんでしたが、
イェホバさんを創りだした人間どもの知恵に、
読み進めるほどに舌を巻いていきました。(本文より)

「中学もろくすっぽ行かないで、
以後ずっと不良じみた一匹狼でしのいできた」
阿佐田哲也名義により『麻雀放浪記』でも知られる著者は、
若き日、偶然に旧約聖書に出会い、
はじめて(神ではなく)人間の叡智への
底知れぬ怖れを感じる。
イェホバは律を求め、人々は生を望む――
ひたすら「神と人間との約束事」を描く
旧約の世界に向き合い、対話し続けた自伝的省察の記。
吉本隆明による〈「距たり」を記述すること〉収録。




●目次●

キャッチボール
契約
アブラハム
能力
エジプトへ
移動
荒野
乳と蜜の流れる地
預言者
孤独
分裂
苦難
歴代のひとびと
ヨブ
伝道者
終末

12版★Ｐ436
5版★Ｐ219





●出品者から●

チベットの方がダライラマを敬愛する
理由がわかるような一冊。
チベットについても、
ダライラマについても
知りたい方への入門書。

宗教嫌いの著者が、
聖書を読む機会を得て感じたことを
独自の視点で語る（私の旧約聖書）は、
本当に面白いです。
色川さんの手にかかると
神の戦いが、マーベルコミックみたいな
SF大作になっちゃうんですね。凄い。
でも信者の人に怒られないか心配です。




■状態■

どちらも、破れ、書き込みありません。