■商品概要
明治期(1902年頃)に製作された、初期オールドノリタケによる一陳盛上げ装飾が施されたアンティーク花瓶です。
欧州輸出用として特注で製作された作品で、裏面にはコレクター評価の高い「マルキ印」が確認できます。
・製造年:1902年頃(推定)
・製造国:日本
・ブランド:Noritake(ノリタケ)
・サイン(刻印):マルキ印
・サイズ(約):高さ 18cm / 口径 6.7cm / 胴径最大部 9cm(持ち手含めず)
■コンディション
外側および内側にヒビがあり、過去に修理が施された形跡が見られます。写真の赤矢印部分をご参照ください。
外側のオレンジ窓枠部分には、斜め方向に薄いヒビのラインが確認できます。
内側のヒビも目視では確認できますが、光の加減によりカメラでは写りにくい状態です。
また、絵付けの一部にごく小さな塗装の剥がれがございます。
繊細な盛上げ装飾が施された作品であり、このような精緻な仕上げは現在ではほとんど見られません。
おそらく前オーナーによって修復されたものと思われ、大切に扱われてきたのだと感じられます。
ディスプレイとしてお楽しみいただく分には、美しい印象を保っております。
できる限り写真を掲載しておりますので、状態の詳細は画像にてご確認ください。
■商品説明
こちらは、明治期に製造されたオールドノリタケ初期の輸出用花瓶で、当時の美術陶器の粋を集めた「芸術陶器」に分類される希少な逸品です。
裏面には、初期輸出製品の証である「マルキ印」が鮮明に確認でき、真贋を見分けるうえでも重要なマークです。
後の「NIPPON」印よりも古く、コレクターから高く評価されています。
本作は、欧州貴族の趣向に合わせて特別に設計されたもので、アールヌーヴォー様式の曲線美をベースに、日本独自の感性で展開された花文様と一陳盛上げ装飾が最大の見どころです。
一陳盛上げとは、白く立体的な絵付けで装飾に奥行きと華やかさを加える高度な技法で、当時の職人が西洋のエナメル表現をもとに独自に発展させたものです。
色彩はグリーンとターコイズブルーを基調とし、そこに鮮やかなピンクの花が手描きで描かれ、全体に調和と高級感を生み出しています。
持ち手や装飾の細部まで精緻に仕上げられており、どこから見ても抜かりのないデザインです。
現存数も少なく、初期マルキ印 × 盛上げ装飾の組み合わせは非常に希少。コレクションとしても極めて価値の高い一点です。
■アンティーク品についてのお願い
アンティーク品については、次の点についてご了承くださいませ。
・経過年月ゆえの品質劣化(色あせや極小キズ)
・古い年代の製造による凹凸や黒点
・画像の色味はデバイスにより異なります。ご了承下さい。
・作品の魅力をお伝えするため、照明のもと撮影しております