
国産ヴィンテージギターの黎明期を象徴する、YAMAHA初期SGシリーズの代表モデル。
ふくよかなボディシェイプから「ダルマSG」と呼ばれるこのモデルは、
後の名機SG-1000/2000へとつながる設計思想の原点にあたります。
本機は、マホガニーボディ+マホガニーネックによるフルマホガニー構造のセットネック仕様。
SG-45としては最初期の個体で、ボルトオンへ移行する前の短命な製造期に属します。
構造面では上位機種SG-65と同等のスペックを持ち、音響的にも豊かな中域と深いサスティンが得られる一本です。
製造期間はごく短く、現存数の少ない希少なモデルです。
【仕様】
・モデル:YAMAHA SG-45(通称:ダルマSG)
・製造年:1973〜74年頃(初期セットネック期)
・ボディ:マホガニー(ソリッド)
・ネック:マホガニー(セットネック構造)
・指板:ローズウッド(バインディングなし/ドットインレイ)
・指板エンド刻印:「19456」
→ ボディポケットと一致しており、当時のオリジナルペアリング個体です。
・ピックアップ:YM-3〜YM-5系ハムバッカー×2(メタルカバー仕様)
・コントロール:2ボリューム/2トーン+3WAYトグルスイッチ
・ブリッジ:YAMAHAオリジナルハードテイル+ストップバー
・カラー:ダークマホガニー・ブラウン
【状態】
ネックはほぼストレートで、トラスロッドは入手以来未調整。
フレット残は約6割、演奏コンディションは良好です。
電装系はオリジナルと思われ、出力バランスも安定しています。
ボディには経年による小傷・金属パーツのくすみ等が見られますが、
50年を経た楽器として自然で美しいヴィンテージの風合いを保っています。
【ヒール部について】
ネックジョイント(ヒール付近)に塗装クラックがあります。
木部深くに達するものではなく、接着部の強度・角度ともに問題ありません。
チューニング時の動きもなく、構造的には極めて健全な状態です。
1970年代前半のポリエステル塗装では一般的な経年変化の範囲といえます。
【サウンド】
マホガニー特有の粘りある中域と、セットネックならではのロングサスティン。
クリーンでは深みと温かみを感じさせ、クランチでは心地よいコンプレッション感が得られます。
ゲインを上げても音像は崩れず、芯のある太いサウンドを維持します。
レスポール的な厚みと、ヤマハらしい明瞭さを兼ね備えたバランスの良いトーンです。
【市場価値と希少性】
この初期セットネック期のSG-45は、YAMAHAが“プロ仕様SG”を確立する直前に製造された、
手工仕上げ期の上位構造モデルです。
ボルトオン構造に移行する以前の短命な生産ラインで、現存数は非常に少なく、
特に本機のように刻印番号「19456」入りオリジナルペア個体は極めて貴重です。
2025年現在、国内市場でのセットネック期SG-45の相場はおおむね12〜16万円前後、
状態良好・オリジナル度の高い個体では17〜19万円前後で取引されています。
海外(Reverb等)では**$1,000〜$1,400(約15〜22万円)**が目安です。
近年はSG-1000/2000の価格上昇に伴い、この“ダルマSG”期のモデルが再評価されており、
今後さらに価値が高まる可能性のある一本といえます。
【発送・梱包】
・発送方法:ヤマト運輸(宅急便160サイズ予定)
・発送地:兵庫県(または大阪府近郊)
・発送までの日数:お支払い確認後2〜3日以内を予定
ギターは全体をエアキャップで丁寧に包み、
ヘッド・ネック・ボディの各部を補強のうえ、
ギター用段ボール箱または専用梱包材で安全に発送いたします。
付属品はありません。
経年品につきNC/NRでお願いいたします。