【至高の琉球美術】江戸後期「朱漆菊堆錦食籠」─ 東京国立博物館同手、稀代の逸品

この度ご紹介するのは、古代の琉球王国で育まれた、息をのむほどに美しい「朱漆菊堆錦食籠（しゅるしきくついきんじきろう）」です。琉球の悠久なる歴史と、洗練された美意識が凝縮された、まさに至高の逸品です。

【歴史が息づく堆錦の美】
堆錦とは、中国明代に発祥し、やがて琉球へと伝来した、非常に独創的かつ高度な加飾技術の一つです。顔料を混ぜた漆を盛り上げて文様を立体的に描き出すこの技法は、熟練の職人の緻密な手仕事によってのみ可能とされ、見る角度によって表情を変える奥行きのある美しさが特徴です。本作品では、鮮やかな朱漆と重厚な黒漆が織りなす色彩の対比が際立ち、菊の文様がまるで生きているかのように躍動しています。

【国宝級の由緒と確かな存在】
特筆すべきは、同手の作品が東京国立博物館に所蔵されているという、比類なき確かな由緒です。文様構成もほぼ同一であり、本作品が琉球漆器史における重要な位置を占める、稀代の作品であることを証明しています。その詳細は、文化遺産オンラインのURLにてご確認いただけます。公的な機関に認められた美術品と同等の価値を持つ、まさに国宝級の逸品と言えるでしょう。

【時を超えた美の証と歴史の風合い】
本作品は江戸時代後期に製作されたものと考えられ、およそ200年以上の時を超えて現代に伝えられました。非常に古い品であるため、経年による傷みがございますが、それらは決してこの食籠の価値を損なうものではありません。 むしろ、長い歴史を物語る証であり、大切に扱われてきたからこそ残された「歴史の風合い」として、作品の持つ古格と深みを一層引き立てています。画像にて詳細をご確認いただき、この食籠が辿ってきた数奇な運命と、今なお失われることのない輝きを感じていただければ幸いです。

琉球美術、漆芸、そして日本の古美術を愛する方々にとって、これほどまでに確かな由緒と圧倒的な存在感を備えた作品に出会える機会は、滅多にございません。

ぜひこの機会に、海を越え、時代を超えて受け継がれてきた琉球の美の精髄を、貴方様の特別なコレクションにお迎えください。

サイズ：

• 径：約 19.5cm
  
• 高さ：約 9.5cm