じるものが増えるのは結構なことです。ギターについても少し幅広く聴くようになり、今夜はこのアルバムを。ギターは、人によってサウ
ンドが非常に異なります。ウェス・モンゴメリーやケニー・バレルなどのブルージーで太い音を基準
としていると、近年のプレイヤーの無機質で細い音は聴くに耐えなかったのですが、よくしたもので
、いくらか慣れてきたようです。昔買って棚の奥深くしまいこんでいた、ジェシ・ヴァン・ルーラー
の初リーダー作も、ようやく聴けるようになりました。メンバーは、ジェシ・ヴァン・ルーラー(
g)、ジュリアン・ジョセフ(p)、ニコラス・サイス(b)、ピーター・ウェニガー(sax)、マーク
・モンデサー(ds)。J.V.ルーラーは、1972年オランダのアムステルダム出身で、1995年の「セロニアス
・モンク・コンペティション(ギター部門)」で優勝し、頭角を現し、以降多くのアルバムを発表し、
来日も重ねています。彼は、ギターを演奏する人に特に人気があるように思えます曲は、ジェシ・ヴァン
・ルーラーの自作が、「Debits 'n Credits」、「The Ruler」、「De Poesch」、「Two Walk」、「Vienna
Night Express」、グラント・グリーン作「Green's Greenery」、スタンダードの「Bewitched」
(魅惑されて)、「I'll Be Seeing You」、「You're My Everything」、「This could be the start of something Big」
の10曲。スタンダードも4曲収録されているので親しみやすさもあります。ジェシ・ヴァン・ルーラー(g)の
プレイにはブルージーさはありませんが、スピードに乗った小気味のよいフレーズを弾ききっていて爽快です。
ヨーロッパ的といっていい内容で、あいまいな和音に慣れてくると心地よく聴けます。スイングしてテンポの
速いものがよく、彼の自作ではアルバムの最初に収められた「Debit 'n Credits」が面白い。スタンダードも
同じで、早いテンポの「I'll be Seeing You」や「This could be the start of something Big」におけるルーラ
ーのソロは音域を広く使っていて、醍醐味がある演奏になっています。
| |
| | 1 Debits 'N Credits
2 Bewitched
| |
| | 3 The Ruler
| |
| | 4 De Poesch
| |
|
| 5 I'll Be Seeing You
| |
| | 6 Two Walk
| |
| | 7 Green's Greenery
| |
| | 8 Vienna Night Express
| |
| | 9 You're My Everything
| |
| | 10 This Could Be The Start Of Something Big |