月刊 MOE(モエ) 11月号 (2012年10月03日発売) の目次
MOE11月号 CONTENTS
巻頭大特集
ミッフィーからはじめて知る作品まで120点
ブルーナ、絵で語る
愛のメッセージ
Illustrations Dick Bruna ク$ copyright Mercis bv,1953-2012 www.miffy.com
ミッフィーは、なぜこんなにもかわいいのでしょう?
それは、シンプルな絵に、見えないメッセージがたくさん込められているから。
1955年にオランダで生まれ、今年で57年を迎えたミッフィー。
日本では「うさこちゃん」の絵本やミッフィーのグッズとして愛されてきました。
作者のブルーナは、今現在もミッフィーを描き続けていて、これは世界のロングセラー絵本のなかでも、とても珍しいことです。
今回の特集では、そんな世界の人気者ミッフィーが、どのような思いで作られてきたかを、ブルーナ自身の言葉でひもときます。
そして、今まで見る機会が少なかった、はじめて知る作品もたっぷりご紹介。
平和を願って描いた絵、宗教や言語を超えた子どもたちの幸せへの願い、85歳の今も、絵で語り続けるブルーナのメッセージを追います。
●特別書きおろし巻頭詩 谷川俊太郎さんからミッフィーへ
●木村多江さんが読み聞かせている7冊の絵本
●ミッフィーの履歴書
●「私、ブルーナのファンです」
KIKI、ナガオカ ケンメイ、蜷川実花、平野甲賀、皆川 明、横山裕一
●絵で語る愛のメッセージ
子どもたちへ/ブルーナのスタジオは作品のひとつ/ただひとつのスタイル/ディック・ブルーナ インタビュー集
●あまり知られていない作品 一挙掲載! ―柳本浩市コレクションから―
巻頭特集担当者こぼれ話
ブルーナさんの絵を見ると、ブロム洋菓子店の「バタークッキー」を思い出します。オランダのユトレヒトの取材では、緊張しながらスタジオに入ると、ブルーナさんはいつも「まずはクッキーでもいかがですか?」とクッキーの紙箱を差し出してくれます。パラフィン紙のなかには、小さなバタークッキーがきれいに並んでいて、「どうぞ、遠慮しないで。私は毎日これを食べているんですよ」と渡してくれるのです。飾りのない素朴な形、こうばしいバターの風味。「シンプルでおいしい。ブルーナさんの絵みたいだな」と思いました。
そのスタジオで、ブルーナさんはほぼ毎日、机に向かって絵を描いていることを知りました。50年以上に渡って、そうして変わらず仕事をしてきたのです。なかでも多いのはミッフィーの仕事。今では世界中で人気のミッフィーを、ブルーナさんがどんな気持ちで描き続けてきたのか、知る機会は意外に少ないものです。特集では、そんな絵に込められたメッセージを、数回に渡るインタビューの「ブルーナ自身のことば」から集めました。そしてもうひとつ。ブルーナさんには、あまり見る機会のない仕事もあります。社会福祉や世界の子どもを支援するかずかずの仕事です。スタジオには長年に渡り、手がけたそうした仕事の絵がたくさんありました。今回は、日本でなかなか見ることのできない貴重な作品も数多くご紹介します。
今日も世界の子どもたち向けて、ブルーナさんは、絵を通じて何かを語りかけ、手渡しているのだと思います。(森下)
ふろく
ミッフィーの一筆せん
ク$ Mercis bv
BOOK in BOOK
かわいいミッフィーのグッズが小さな絵本に。
ミッフィーのグッズえほん
撮影/金子睦
懸賞
ミッフィー アートクロック計80名プレゼント
撮影/金子睦
MOE名作絵本ギャラリー
熊田千佳慕 《プチ・ファーブル》の自然への愛
絵/熊田千佳慕
読書の秋に美しい物語の世界へ
永遠の名作「星の王子さま」
『星の王子さま』サン=テグジュペリ/原作 奥本大三郎/文 白泉社より
●心に残る「星の王子さま」の5つの言葉
●アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 空をかけぬけた人生
●中嶋朋子さんが語る「星の王子さま」の魅力
●星の王子さまミュージアム 箱根サン=テグジュペリ 物語の世界をめぐる旅へ
●最新インフォメーション
新刊絵本発売記念
もりか『ふしぎな おとなりさん』
新企画スタート
MOE絵本ドリル
Vol.1 絵本から学ぶ 楽しい暮らし
SFファンタジーの巨匠レイ・ブラッドベリ追悼
ウは宇宙船のウ
『りすでんわ』の作者による描きおろし絵本
ねこちゃん そこにいたの? 高橋和枝
お菓子屋さんにつくってもらった
絵本スイーツ
人気作家の好評連載
ワンワンちゃん 工藤ノリコ
レトロモダンたてもの 平澤まりこ
へなちょこ手づくり生活 たかぎなおこ
あとがき 加藤久仁生
PEOPLE マーカス・フィスター
BOOK 末吉暁子が選んだ旬な本