A.Caraceniは、イタリアのサルトリア（高級注文仕立て服店）の頂点に君臨する名門の一つです。

ドメニコ・カラチェニの弟であるアウグスト。の息子、マリオ・カラチェニさんと、名カッターであるマリオ・ポッツィさんを擁した1990年代はまさに黄金期のビスポーク。

サイズ
着丈：約78cm
身幅：約55cm
肩幅：約48cm
袖丈：約62cm
パンツ総丈:108cm
パンツ股下:79cm
パンツウエスト:約43cm
パンツ下部幅:24cm
パンツ腿幅:32.5cm
ダブル幅:約4.9cm

1. 歴史と系譜
カラチェニ家：イタリアのクラシコ・イタリア（伝統的なメンズクラシックファッション）を築いたとされる伝説的なテーラー、**ドメニコ・カラチェニ（Domenico Caraceni）**を祖とします。
ドメニコの引退後、兄弟や親族がローマ、ミラノなどに分かれてサルトリアを開業しました。その中でも、ミラノにあるA.Caraceni（Augusto Caraceniが設立）は、現在もその名を維持し、世界中のVIPや超富裕層から「パワースーツ」の象徴として支持されています。
現在も**ビスポーク（完全注文仕立て）**に徹しており、高い価格帯（現在は6500ユーロ〜、約100万円〜）で取引される最高峰のテーラーです。
2. スーツの特徴（ミラノ仕立て）
A.Caraceniの仕立ては、伝統的なミラノ仕立てを踏襲しており、南イタリアのナポリ仕立て（軽快さ、柔らかさ）とは一線を画す、構築的でありながら快適な着心地が特徴です。
構築的な肩と胸元:
**パゴダショルダー（Pagoda Shoulder）**と呼ばれる、肩先がわずかに持ち上がったような独特のライン（コンケーブ・ショルダー）が見られることがあります。
肩パッドは自作し、手縫いで作られるなど、非常に手の込んだ構築的な仕立てです。
甲冑のように堂々とした胸周りと肩のラインが、着用者に威厳を与えます。
ストレスフリーな着心地:
構築的な見た目とは裏腹に、ソフトな着心地と動きやすさを追求しており、これはクラシコの真髄とされます。
「スーツを着てフェンシングもできる」と称されるほどの快適さを実現しています。
ディテールへのこだわり:
ラペル（襟）の美しい返りや、剣先に至るまで徹底された手縫いのハ刺し（トラプンタータ）。
裏地にはシルクが使われることが多く、洗練された光沢感があります。
左右どちらにもブートニエール（花留め）のボタンホールが付くなどのシグネチャーディテールが見られることもあります。


※素人測定の為、多少の誤差はご了承下さい。

カラー
ネイビー系グレンチェックの極上生地

　現在イタリア本国のテーラー価格は、100万円〜で、2年〜3年待ち。仮縫いも3回は必要になります。

参考
https://www.mononcle.jp/column/mei-hin-jun-rei/10387/

https://therakejapan.com/issue_contents/guide-to-milanese-tailoring/


（2025年 11月 23日 18時 30分 追加）
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