クイーン - Complete Acetate Collection - The Reaction, The Opposition (Queen)
QUEEN前夜の超激レアなスタジオ・アルバムが登場です。本作の主役はフレディ・マーキュリーでもなければ、ブライアン・メイでもない。ロジャー・テイラーとジョン・ディーコン。ロジャーが15歳で加入した地元バンドTHE REACTIONと、ジョンが14歳で参加したTHE OPPOSITIONの貴重な記録を集約しています。両バンドは正式な作品を残すには至らなかったセミプロ・バンドですが、レコーディングしなかったわけではありませんでした。それぞれ将来を夢見て自分達の音をスタジオで奏で、アセテート盤に吹き込んでいた。本作は、そんなアセテート盤からデジタル化されたもの。
【1966年10月:JOHNNY QUALETHE & THE REACTION(4曲)】
まず登場するのは、17歳のロジャーが参加したTHE REACTIONのスタジオ収録。ジョニー・クエイルのバックバンドとしての収録でした。ロジャーが参加した1965年当初はジョニーもTHE REACTIONの一員だったのですが、その年の後半には脱退。その後、EMIのプロデューサーであったノリー・パラモールがジョニーにEPをリリースする話を持ちかけ、ジョニーが古巣のTHE REACTIONにバックを頼んだのです。そんなセッションを記録したアセテートは貴重度に似つかわしくないほど素晴らしい。塩化ビニルに比べてアセテートは非常に脆く、ほんの数回で再生できなくなるのですが、それが信じられないほど見事なサウンド。もちろん、音づくりは60年代そのものではあるものの、音の保存状態は量産される商用LPと言われても分からないレベル。細心のマスタリングでスクラッチ・ノイズもていねいに除去しており、貴重極まる記録を極上のサウンドで楽しめます。そのサウンドで描かれる4曲で歌っているのはロジャーではなくジョニー・クエイル。曲はすべてカバーでして、ルイ・プリマやTHE UNDERTAKERS、シェルビー・スミス、ジェームス・ブラウンのレパートリーを、エルヴィスを意識したような甘い声で歌っています。そのバックを務めるロジャーはパワフルで多彩なフレーズを叩いている。その合間にスッと現れるコーラスには、あの美声がしっかりと顔をのぞかせます。
【1966年11月:THE REACTION(2曲)】
その翌月には、THE REACTIONとしてのレコーディングも実現しました。ここではジョニーではなく、ロジャーがリード・ヴォーカル。こちらのサウンドも極上で、あの美声が楽しめます。しかも、中身がロジャーの独壇場。曲はやはりカバーで、ウィルソン・ピケットの「In The Midnight Hour」ではいきなり激しいドラムソロが鮮烈しますし、ジェームス・ブラウンの「I Got You (I Feel Good)」ではソウルフルで多彩な歌い回しが実に格好いい。そしてドラムも素晴らしい。サックスやオルガンも活躍するスタイルですが、ヴォーカルと並んで主役を張るのはドラム。多彩で歌心もたっぷりなフレーズを繰り出し、後年の鱗片がうかがえる素晴らしいスタジオ・トラックです。
【1967年:THE REACTION(ライヴ8曲)】
3つめもロジャーのTHE REACTION。1967年にレッドルースにあるクラブ“FLAMINGO CLUB”でのオーディエンスサウンドです(1966年7月・10月説もあり)。4トラックで収録されていますが、このパートのみ、ややサウンドが劣る。マスター鮮度は良いのですが、収録自体に距離があり、細部までは掴みにくいサウンドです。 しかし、その中でもステージで一層輝くロジャーの歌声はしっかりと分かり、鮮やかなドラミングも聴き取れる。この時にはメンバーチェンジを重ねてグッとシンプルなトリオ編成になっており、さらに主役度が増している。まるでバンドのすべてを一手に引き受けたような歌声が初々しくも熱いライヴテイクです。
【1970年:THE OPPOSITION(3曲)】
最後は、いよいよジョン・ディーコンの登場。彼が19歳で収録したTHE OPPOSITIONのスタジオ記録です。当時は「ART」とも名乗っていたバンドが収録の機会を得たのは1970年。ジョンがQUEENに合流する前年のこと。QUEEN以前にジョンが収録したのは、この3曲ですべてだと言われています。 そんなスタジオ収録は、THE REACTION以上に超貴重。このセッションもアセテート盤から起こされていますが、現存しているのは何と2枚だけ。先述した通り、アセテート盤は再生回数も究めて限られるだけに、まさに奇跡の記録なのです。それだけの奇跡にも関わらず、サウンドもTHE REACTION以上だから凄い。そのままオフィシャルのアーカイヴ作品に収録できる極上のスタジオ記録です。そのサウンドで聴ける3曲がまた面白い。ボビー・ヘブの「Sunny」やTHE IDES OF MARCHの「Vehicle」といったカバーを演奏していますが、後者を書いたのはジム・ピートリック。SURVIVORで「Eye of the Tiger」をヒットさせた、あのピートリックです。そして、残る「Transit 3」こそが必聴。当初、彼らは2曲だけ収録する予定だったのですが、スタジオに入ってみるとエンジニアに「3曲できるよ」と言われた。しかし、事前に準備ができていなかったために即興のインストナンバーを演奏。それが「Transit 3」なのです。ところが、その出来がすこぶる良い。即興とは思えないほど整ったメロディで構成も凝っており、ジョンのベースもグルーヴが心地よくラインの歌心も素晴らしい。THE OPPOSITIONが非常にポテンシャルの高いバンドだったことが一発で伝わる絶品のテイクです。
QUEENでは希代のカリスマ2人に先を譲ったロジャーとジョン。もちろん、彼らの音楽センスも後年の名曲群で証明されてはいますが、その才能はQUEEN以前からすでに輝いていた。それを素晴らしいサウンドで実感できる激レア・コレクションです。残っている事自体が奇跡のような収録ですが、中身の輝きはレア度を超えるものだった。そんな秘宝を詰め込んだ宝盤。
・Tracklist
THE REACTION
Acetate : Studio recording at Wadebridge Cinema in Cornwall, UK in October 1966
1. Buona Sera
2. Just A Little Bit
3. What's On Your Mind
4. I'll Go Crazy
Johnny Quale - vocals
Geoff Daniel - guitar
Jim Craven - bass
Roger Taylor - drums & backing vocals
Mike Dudley - keyboards
John Snell - saxophone
Acetate : Studio recording at Wadebridge Cinema in Cornwall, UK on 23rd November 1966
5. In The Midnight Hour
6. I Got You (I Feel Good)
Roger Taylor - vocals & drums
Mike Dudley - keyboards
Jim Craven - bass
John Snell - saxophone
Geoff Daniel - guitar
Live 1967
Recorded live at Flamingo Club, Redruth, UK 1967
7. Game Of Love
8. Hey Mama (Keep Your Big Mount Shut)
9. Tell Me (Whatcha Gonna Do About It)
10. Slow Down
11. Respect
12. I Feel You (I Got You)
13. It's Gonna Work Out Fine
14. Land Of 1,000 Dances
Roger Taylor - vocals & drums
Mike Dudley - keyboards
Richard Penrose - bass
THE OPPOSITION
Acetate : Studio recording at Beck Studios, Wellingborough, Northamptonshire, UK in early 1970
It's the only pre-QUEEN studio recording with John Deacon. The tracks are taken from the ultra rare 1970 acetate (only two copies of which exist).
15. Vehicle
16. Transit 3
17. Sunny
・Type:Audience + Soundboard
海外コレクターズ新品です。画像等よくご確認頂き、ご理解のうえでお願い致します。