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★Freeway★1929年製 クラウン・スタッフォードシャー「パン・デザインの花13417」。独特な手描きの花。有名なアーチスト集団の作でレア。
★Freeway★1929年製 クラウン・スタッフォードシャー「パン・デザインの花13417」。独特な手描きの花。有名なアーチスト集団の作でレア。 [浏览原始页面]
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c1929 Crown Staffordshire “Pan Design”


クラウン・スタッフォードシャー
「パン・デザインの花」13417


1929年作の貴重なトリオ

社内アーチスト集団の手描き

個性的筆使い。アースウェアの世界

ボーンチャイナ移行で消えた

前出品トリオと同類パターン


★送料は全国無料。クロネコヤマト便でお送りします。
★常時50点以上を出品中。まだ少数ですがフィギュリンも出品中(アンティーク、コレクション > 工芸品 > 陶芸 > 西洋陶磁 > ロイヤル・ドルトン)
★込み入ったご質問やお問い合わせは次のアドレスへメールしてください。(freeway@deluxe.ocn.ne.jp)


 これは先ごろ出品した同パターンの派生的トリオです。 
 「英陶の里の王」クラウン・スタッフォードシャー(Crown Staffordshire)が1929年もしくは翌30年に製作・販売した「パン・デザインの花」のトリオです。
 先に出品した類似トリオの資料写真を最後に掲載しましたので参考に。赤で手書きのパターンナンバーが「13417」。先に出品が「13247」。先には商標(デザイン)登録ナンバーが印字されていたので、1929年登録(製作)であると確定できました。同類デザインであるため今回のトリオには登録ナンバーはありません。
 同時期に続けて製作されたのは確かなようだが、パターンナンバーが少し離れているので、今回のトリオは翌1930年に作られた可能性もあります。
 別の英国骨董商から取り寄せたパーフェクトな骨董品。

 これは2つとも、当時よく知られたクラウン・スタッフォードシャー社内の手描きアーチスト集団「パン」グループのフル・ハンドペイント。花にエナメル顔料を使い、一見ちぎり絵のような花を描く。

 これらが「パンの花」であることは、「13247」のカップ裏にPAN DESIGNと印字されており、ソーサーとサイドプレート裏には角(ツノ)のあるギリシャ神話の神「パン(Pan)」が2個の角笛を吹いている姿のマークが転写されていました。はっきりくっきり「パン」をアピール。これについては英国の陶磁器研究家の説明を参考にしました。

 少人数の手描きアーチスト集団で、1900年頃からアール・デコ期までの短期に活躍したらしい。人気が高かったがパターン数は少なくもともとレアな存在。アール・デコ期突入寸前に同社デザインから消えたとされます。
 研究者によると、同社の顧客が「ボーンチャイナに描かれたデザイン」を要望するようになり、アースウェア専門で続いた「パン・デザイン」存続が出来なくなったようです。このことからも、このトリオは同社のアース・ウェアの最終版と見られます。
 このカップのシェイプはその後も同社の標準カップとしてボーンチャイナ製でも長く使われました。
 
 このトリオの小さな資料写真を見ても「パン」だとすぐ気づきました。前作はカップの花もサイドプレートの花も中心に大きくせり出して見えましたが、今回はカップの花が小さくなり数が増えた。サイドプレートは左にズレ、ややおしゃれな立ち姿に。
 前作はバックが白。今作は薄いクリーム。そこが大きく違う。エッジのラインが細い黒の装飾ラインとグレーの単色ラインの違い。そしてもしかしたらこれが一番の差かも知れませんが。今回はトリオ全てがゴールド・エッジ。高級感を出すために花の配置も上品にということでしょう。ゆっくり見てみると、このゴールド・エッジがなかなか綺麗です。見慣れているはずなのに、バックのクリームと調和して、ゴールド・エッジも控えめに上品に美しく見えます。

 現在これを手にすると、大いにパン・デザインなるモノの値打ちを感じます。この花の描き様はアール・デコとは関係ないけれど、「既にアール・デコスタイルを完成させていた」イメージを感じます。
 顔料の色を極めて単純に使い、その原色の組み合わせで形成した花の絵。その単純さを手描きで行っている。「単純化に手間をかけている」といった感じで、だから独特の花の絵になっている。
 厚めの赤いエナメルの花がポイントに添えられます。日本の陶芸教室の先生の説明だと、濃い赤い色というのは手描きの場合、他の色より高い温度で焼く必要があるらしい。赤を混ぜると少なくとも「二度焼き」を行わなければならず、手間である。パン・デザインの花は、どうやら赤い花びらは厚塗している。同じ手間ならと、赤を厚塗りしたのか。

 「陶磁器の町」とも呼ばれたスタッフォードシャー。その「王」を自認してウェッジウッドやドルトン、ダービーに対抗心を燃やした窯だけあって、クラウン・スタッフォードシャーにはやはりアーチストやら絵付け職人やらいい人材が多く集まっていたようです。
 因みに、このカップの形は、ロイヤル・クラウン・ダービーの標準カップ「チェルシー」「ビューフォード」によく似ています。

 このトリオのサイズは次の通り。
 カップの高さ6cm、口径8cm。ソーサーとサイドプレートの直径はそれぞれ、14cm、17.5cm。擦れも何もない、新品状態の骨董品。
 ここでもトリオに直径17.5cmのサイドプレートが付いています。昔からサイドプレートといえばこのサイズであった。
 
クラウン・スタッフォードシャー
 クラウン・スタッフォードシャーで 30年以上にわたってアート・ディレクターを務めたのは、JTジャック・ジョーンズでした。
 1898年生まれのジャック ジョーンズは、13歳でクラウン スタッフォードシャーに入社し、47年間会社で働いていました。彼の死の時、彼はボーンチャイナ テーブル ウェアの主要なデザイナーの1人と言われていますが、今日ではおそらく、彼がクラウン スタッフォードシャーのためにデザインしたさまざまな鳥のグループで最もよく知られています。

 他のデザイナーも会社によって使用されました。1930年代に TM Bayley は精巧な花柄を基調としたさまざまな子供のフィギュアを制作しましたが、ほとんどのフィギュアと花のグループにはデザイナーの名前がありません。
 クラウン・スタッフォードシャーは、あらゆる種類の食器やギフト用品を製造しており、パウダー・ブルーやその他の下地に通常は細かい手描きが組み合わされていることで知られていました。18世紀のスタイルを 20 世紀まで再現し続けました。Leslie Johnson などの最高のアーチストの何人かは、作品に署名しました。
 1930年代にかけて、同社は様式化された花で飾られた黄色の釉薬の食器「パン」シリーズを導入しましたが、一般の人々はボーンチャイナの白い本体を見ることを好み、黄色の釉薬は取り除かれました.
 花と鳥の主題は、モデル化されたグループと並行して、食器の人気のある主題でした。
 第二次世界大戦の前と最中の両方で、会社はイギリスとカナダの海軍を含む戦闘サービスのためにバッジ付きの製品を生産しました. 戦争中、彼らは中核会社に指定され(1941年)、自社の敷地内で取引を続けることが許可されました。ロングトンのバーロウズは、戦争中ミネルバ工場に集中していましたが、陶器は製造されませんでした。ボーンチャイナのみ。
 1946年、ヘロン・クロスの工場が購入され、主に輸出用の装飾品の戦後の生産が増加しました。そこのボトルオーブンはトンネルオーブンに置き換えられました。1945年、同社は国内市場向けの「ファンシー」の製造を再開することを許可された企業の1つになりました。創業80周年を記念して、陶器の編みかごが登場。これらは重要な輸出品を構成し、すべての花嫁のための5月のバスケットというスローガンの下で販売されました.

 さまざまな陶磁器のミニチュアも製造されました。これらは多くの場合、ティーポット、クリーム・ジャグ、シュガー・ボウル、2つのカップとソーサー、お揃いのトレイで構成される2人用のティー・セットでした。
 1948年に社名をCrown Staffordshire China Co. Ltd.に変更し、カナダとアメリカに2つの子会社を設立して海外販売を管理しました。1950年代には、総生産量の4分の3が輸出されました。エージェントは、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、ベルギーで雇用されました。
 1952年、Crown Staffordshire China Co. Ltd. は、Pottery Gazette と Glass Trades Reviewによって、陶器における磁器の花の最大の生産者であり、多くの人物や鳥の研究を行っていると評されました。工場の装飾部門では 200人以上が雇用されました。
 1965年にグリーン家と会社との関係は終わり、会社は1973年にウェッジウッド・グループの一員となりました。クリスマスプレートは1972年から1981年まで製造されました(1972年から76年は輸出専用)。1985年から、クラウン スタッフォードシャーという名前は使用されず、代わりに Coalport Ltd. (これもウェッジウッド グループの一部) という名前が使用されています。"

ほかにもたくさん出品しています。ぜひご覧ください。


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