① 大きい杯
　器　　種　　須恵器
　器　　形　　杯
　調整技法　　ロクロナデ
　胎　　土　　密
　焼　　成　　良
　色　　調　　暗青灰色
　口　　径　　12cm
　底　　径　　丸底
　器　　高　　4cm
　重　　さ　　158g
　採 取 地　　不明
　備　　考　　丸底で不安定、ヘラで線が1本引かれています。(画像3)
口縁に一部欠け

② 小さい杯
　器　　種　　須恵器
　器　　形　　杯
　調整技法　　ロクロナデ
　胎　　土　　密
　焼　　成　　良
　色　　調　　暗青灰色
　口　　径　　9.5cm
　底　　径　　5cm
　器　　高　　4cm
　重　　さ　　83g
　採 取 地　　不明
　備　　考　　口縁に一部欠けあり

③ 山茶碗
　器　　種　　山茶碗
　器　　形　　椀
　調整技法　　ロクロナデ
　胎　　土　　粗
　焼　　成　　良
　色　　調　　淡黄土
　口　　径　　12cm
　底　　径　　7cm
　器　　高　　4cm
　重　　さ　　157g
　採 取 地　　愛知県武豊町
　備　　考　　底部より口縁までの上部2/3が滅失、高台にモミ痕の圧痕、内部に数個の白色粒あり(画像8)

①・②の須恵器は、焼いている最後に窯を塞いでしまうため、酸素不足で粘土に含まれる酸化鉄が還元され、青灰色をしています。
この焼き方を還元焔焼成（かんげんえんしょうせい）と言います。
　古墳時代には祭祀や副葬品として使用されましたが、奈良時代は日常の器として使用されるようになりました。

　③の山茶碗は、12世紀から15世紀までのおよそ400年にわたり主に東海地方で多く生産されました。
　
　焼成時に製品を重ね焼きしますが、下の製品に高台が癒着しないよう籾殻を敷いたため、高台縁に籾殻の圧痕が残る製品があります。(画像8)
　
　時代が下るにつれて碗の胴部の立ち上がりが直線的になり、小皿は扁平化し、多くの器種で高台が省略される様になりました。
　出品した山茶碗は、まだ低い高台があるため12世紀から13世紀ころに作られたたものと推測します。

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