【1】概要
・チェコスロバキアのTESLA社が1960~70年代に製作したと推定されるシアター用フルレンジユニット=ARE 667を天然木パインの集成材による後面部分開放型エンクロージャーにセットしたシステムのペアです。
・ユニットは256mm×160mm口径のレア品です。
・このユニットは大型シアター用システムの中音用、あるいはスタジオモニターなどに活用されていたものです。
・画像8はKlangfilm仕様の大型シアターシステムTESLA AKR303で、ARE667はここの中音に使用されています。
・座席数が2000を超える様な大型シアターでも隅々まで音が飛んでいく直進性を持っています。
・家庭用のフルレンジとして使用した場合は当時としてはワイドレンジで、現代でも十分通用する音と思います。
・音楽ソースはJAZZもクラシックもOKでご機嫌に鳴ります。
【2】ユニット
・インピーダンス:4オーム
・定格入力:5W
・コーン:超軽量、フィクスドエッジ
・能率:高いです。
・状態:ダメージや日焼けの無い新品同様の良好な状態です。
【3】エンクロージャー:
・型式:後面部分開放型
・サイズ:幅27.6cm、高さ38.6cm、奥行22.5cm
・材質:天地側面は25mm厚の天然木パイン集成材、バッフル、裏板は針葉樹系プライウッドで振動モードを変え不要な振動を抑えています。
・外装:100、240番のサンドペーパーで研磨し、次にワトコのナチュラルオイルと600番のサンドペーパーで繰り返し研磨仕上げています。
・サランネット:黒のジャージネットによる頑丈なサランネットが付属します。
・入力端子:2Pのハーモニカ端子でYラグ、またはケーブルむき出し線が接続可能です。
・バナナプラグ、極太ケーブルなどほとんどのタイプのスピーカー端子が接続可能な金メッキ金属削りだしのアダプターが付属します。
【4】音質
・以下の感想は主観ですのでご承知おきください。
・能率が高く生き生きした美音です。
・クラシック再生に定評あるユニットですのでまず高品質録音(1957年録音)のフィリックス・アーヨ+イ・ムジチの「四季」を試聴しました。
・フィリックス・アーヨの「四季」は落ち着いた弦の響きが素晴らしいです。
・バイオリン、チェロなどのの倍音がきれいに再生されます。
・ホールの大きさがうまく再生されていると思います。
・1957年録音の名演、名録音のジョンコルトレーン「Blue Train」(ブルーノートレコード)ではコルトレーンの太く少し金属的なテナーサックスが前に出てきて明瞭に聞こえます。
・当時最強のリズムセクションもクリアに聞こえ50年以上前の録音とは思えない素晴らしい音質が楽しめます。
・最近話題のMonty Alexander Trio の「UPLIFT」を試聴しました。
・ジャズのピアノトリオ録音としては比較的大きなホールでの録音ですが、大きな空間に広がるピアノの響きが素晴らしいと思います。
【5】測定データ
・出品システムの測定データを示します。
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・アバレはありますが55~16000Hzの帯域を再生可能と読めます。
・ビンテージシアター用ユニットを採用したシステムとしてかなり広帯域特性です。
【6】ほか
・スタンドは含みません。
・下記記事の通りビンテージユニットはその構造上オーバダンピングとフィックスドエッジにより、環境やアンプにより低音の量感が不足する場合があります。
・その場合に下記に示しますPHSTを挿入することで音質を損なうことなく低音を増強することができます。
https://geo80002002.livedoor.blog/archives/34951517.html
・ビンテージとは思えない豊かな低音が出てきます。
・ペアで同梱しますので低音をさらに充実させたい場合使用ください。
・PHSTはケーブル接続時に挿入します。
・従いまして、有無の両方を任意に選択できます。
(2025年 1月 29日 8時 53分 追加)・画像の測定結果はPHSTを装着していないアンプ出力ダイレクト状態のものです。
(2025年 1月 29日 17時 57分 追加)https://geo80002002.livedoor.blog/archives/37640665.html