当ページをご覧いただきまして、ありがとうございます。以前より関心のある分野の資料を収集しておりましたが、生活環境の変化のため、大切にしておりました資料を出品しております。最後までお読みいただき、ご検討いただけますと幸いです。
概要:
表千家や江戸千家の最高秘伝とされる「長盆」の伝書の写本です。
標題には「孤峰庵」の印が押してあります。
「長盆」は表千家に伝わる一子相伝の点前とされていて、本書の巻頭の頁にも「一子相伝 玄々意」と記され、一子相伝であることを重く重く受け止めるよう念が押されています。
内容:
最初の頁に点前の初飾の図があり、その後は文章によって点前の手続きが記述されています。文中にも図版があります。
「長盆」はかつて表千家七代の如心斎天然宗左より江戸千家初代の孤峰川上不白へ相伝され、不白による伝書の「不白筆記」や「天然宗左口授」にその存在が記載されていますが、両冊共に詳細は記されておらず、不白自身による伝書は作成されませんでした。
本書の後書には、
「此長臺の伝授は千家極秘一子相傳の法なり。
然るを吾師父孤峰不白抜群の功あるに依りて天然師息の啄斎幼稚なれば我無き後は宗員(啄斎)に傳えよと命ぜられたり。
右に依つて啄斎家督の後不白より傳を返したるなり。
圓頓斎(蓮華庵孤峰不白)生涯他に洩さざりし秘書なり。」
とあり、点前の由来や伝授の経緯、返上の理由が記されています。
その後、死期を悟り点前の断絶を恐れた不白が息子の自得斎川上宗雪へ伝授し、宗雪が文化八年(西暦1811年)に伝書として書き残したものが本書の原本です。
本書には奥付が無いため正確な発行者は分かりませんが、標題に「孤峰庵」の印が押してあること、内容が天然宗左より川上不白へ伝授された点前であることから、江戸千家や千家表流、不白会の伝書であると考えられます。
本書と酷似した装丁の伝書に千家表流の「奥小習物傳書」「臺天目點傳書」「盆點傳書」「乱飾點傳書」「真臺子傳書」があります。
状態:中古品ですので経年の劣化があり、表紙に折れがあります。
また、手書きの文字がそのまま印刷されているため読みづらい箇所があります。
画像でお示ししますので、詳細をご確認下さい。本文に書き込みはなく、紙面の状態は良好です。
中古品ですので、状態を十分ご確認いただきました上でのご入札をお願い申し上げます。
江戸千家系の伝書ですが、他の流派では口伝相伝とされている内容が文章にされていますので、江戸千家の皆様のみならず、他の流派、特に表千家の皆様や長盆を修める大日本茶道学会の皆様、九段の台子を修められる石州流の皆様にもお役立ていただけると思います。
おすすめの商品ですので、ご検討をお願い申し上げます。
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